安倍晋三元首相の遺影が置かれた自民党安倍派の会合に臨む塩谷立会長代理(奥右端)と下村博文会長代理(同左端)=東京都千代田区で2022年7月21日、竹内幹撮影 安倍晋三元首相の国葬が27日に執り行われた後、自民党には政局が動く気配が漂いそうだ。あるじなき最大派閥の安倍派(清和政策研究会、97人)は、分裂への序章に進むのか。そこには岸田文雄内閣の支持率急落や、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題、安倍派の後見人、森喜朗元首相の五輪汚職捜査など複雑な要素が絡み合う。 「数を誇ってはいけない。これだけ数があれば何でもできると思ったところから、崩壊が始まる」。森氏は5月17日、東京都内であった安倍派の政治資金パーティーであいさつし、100人近くに膨れ上がった派閥の行く末を案じてみせた。 「私も森先生の言葉を間近で聞いていましたが、今思えばまるで予言のようですね。私たちにも、分裂するかもしれないとい