この中で富野は杉井ギサブロー氏と手塚治虫氏や、虫プロについて対談している。 この対談は初めに富野側に依頼が来て、 それを受けて富野側から対談相手にギサブロー氏をお願いしたのだとか。 その理由は、草創期のスタッフでありながら、 虫プロにずっぽり浸かった手塚治虫信奉者とは違っていたから、だとか。 自分同様に多少斜めからみた手塚評が聞けると思ってのご指名らしい。 テーマがテーマだし、 対談を依頼した経緯も経緯なので、 メインで語っているのはギサブロー氏。 富野はそれに対して相槌をうったり、自分の経験を絡めた発言程度に留めている。 だが、このギサブロー氏の話がすこぶる面白い。 岡田斗司夫あたりが吹聴する虫プロ社長手塚像とは異なる姿が見えてくる。 以下いくつか発言をピックアップ。 まずはアトム第一話の原画に取り掛かったギサブロー氏と手塚氏のやりとり。 手塚治虫(以下虫) 「ギッちゃん、何やってんです