「大人の流儀」シリーズなどで知られる人気作家の伊集院静(いじゅういん・しずか、本名西山忠来=にしやま・ただき)さんが24日、肝内胆管がんのため死去した。73歳。山口県出身。今年10月初旬にがんの診断を受け、治療のために当面の間の執筆活動休止を発表していた。 晩年は病魔と闘い続け、20年1月には、くも膜下出血で倒れ緊急搬送。手術などの治療を受けて復帰していたが、今度は帰らぬ人となってしまった。 伊集院さんは、立教大文学部卒業後、広告代理店勤務を経てフリーのディレクターになり、松任谷由実、松田聖子らのコンサート演出を手掛けたほか、伊達歩の名義で作詞家として近藤真彦の「ギンギラギンにさりげなく」をヒットさせるなど活躍した。 1981年、「皐月」で作家デビュー。91年「乳房」で吉川英治文学新人賞を受賞した。84年に結婚した夏目雅子さんを、翌85年9月に急性白血病のため27歳で亡くした後、作家活動に