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ブックマーク / www.iwanamishinsho80.com (2)

  • 藤原辰史:パンデミックを生きる指針——歴史研究のアプローチ

    人間という頭でっかちな動物は、目の前の輪郭のはっきりした危機よりも、遠くの輪郭のぼやけた希望にすがりたくなる癖がある。だから、自分はきっとウイルスに感染しない、自分はそれによって死なない、職場や学校は閉鎖しない、あの国の致死率はこの国ではありえない、と多くの人たちが楽観しがちである。私もまた、その傾向を持つ人間のひとりである。 甚大な危機に接して、ほぼすべての人びとが思考の限界に突き当たる。だから、楽観主義に依りすがり現実から逃避してしまう——日は感染者と死亡者が少ない。日は医療が発達している。子どもや若い人はかかりにくい。1、2週間が拡大か制圧かの境目だ。2週間後が瀬戸際だ。3週間後が分水嶺だ。一年もあれば五輪開催は大丈夫だ。100人に4人の中には入らないだろう。そう思いたくなっても不思議ではない。希望はいつしか根拠のない確信と成り果てる。第一次世界大戦は1914年の夏に始まり191

    藤原辰史:パンデミックを生きる指針——歴史研究のアプローチ
    soylent_green
    soylent_green 2020/04/03
    “ドイツの首相アンゲラ・メルケルは3月18日の演説で、日本の首相とは異なり、基本的人権を制限することの痛みと例外性を強調した”
  • B面の岩波新書|Web岩波新書|岩波書店 新書で歴史を読む 第1回 清水克行さん(明治大学教授) ◆庶民生活こそ面白い!──新書で知る中世・近世の民衆たち◆

    これまで漠然と、高校1年生で読んだ三國一朗さんの『戦中用語集』(岩波新書、1985)だと思い込んでいました。ところが昨夜突然、もっと古い記憶がよみがえりました。中学2年生の時、それも『切腹の話──日人はなぜハラを切るか』(千葉徳爾著、講談社現代新書、1972)(笑)。学校で読書感想文の課題が出た時に図書館で見つけ、怖いもの見たさで読んだのです。 しかし、このの読後感がすごく嫌な印象だった。単に気持ち悪いだけではなく、切腹を「狩猟民族の供犠」になぞらえるなどの理屈も納得がいかなかった。長じて『耳鼻削ぎの日史』(洋泉社歴史新書y、2015)というを出した者としては、この頃からグロテスクなテーマに関心があると同時に、ただオカルト的な説明に落とすのは納得できないというところもあって、我ながらぶれていない(笑)。そう考えると「はじめての新書」って大事ですね。

    B面の岩波新書|Web岩波新書|岩波書店 新書で歴史を読む 第1回 清水克行さん(明治大学教授) ◆庶民生活こそ面白い!──新書で知る中世・近世の民衆たち◆
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