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ブックマーク / www.webchikuma.jp (4)

  • 「バーカ!」といっておけばすむ事態が、あまりに多すぎはしまいか|些事にこだわり|蓮實 重彦|webちくま

    蓮實重彥さんの短期集中連載時評「些事にこだわり」第6回を「ちくま」3月号より転載します。振り込め詐欺詐欺からデジタル庁、そして海のこちらとあちらの首相たち……些事たちが深刻ぶってざわめくこの世界に投げかけるべき言葉とは――。 このところ、固定電話器にかかってくる電話など碌でもないものばかりだ。実際、ついさきほど、拙宅の前の通りをどうやら警察の車輛が通っていたようで、今日はこの界隈に振り込め詐欺の電話が多くかかっているので、不審な者を見かけたらご一報願いたいとスピーカーで述べたてている。そのとたん、いきなり固定電話のベルが鳴るので息を殺して受話器を取り上げると、それはほかでもない、旧知の映画作家からだった。わたくしのスマホにかけてくれたが、なかなか出ないのでつい固定電話にしてしまったとのこと。だが、すぐには名前が確認できず、失礼な対応をしてしまったかもしれない。事情を説明すると、相手も笑って

    「バーカ!」といっておけばすむ事態が、あまりに多すぎはしまいか|些事にこだわり|蓮實 重彦|webちくま
  • 「ていねいな暮らし」の戦時下起源と「女文字」の男たち|「ていねいな暮らし」の戦時下起源と「女文字」の男たち|大塚 英志|webちくま(1/4)

    5月4日、厚生労働省が新型コロナウィルスを想定した「新しい生活様式」を公表しました。感染対策のために、「手洗いや消毒」「咳エチケットの徹底」といった対策を日常生活に取り入れることだけでなく、会話や事、働き方など様々な領域における行動について指針を示しています。 この「新しい生活様式」という言葉から、戦時下に提唱された「新生活体制」を想起するという大塚英志さんに、エッセイを寄せていただきました。 テレビの向こう側で滔々と説かれるコロナ下の「新しい生活様式」なる語の響きにどうにも不快な既視感がある。それは政治が人々の生活や日常という私権に介入することの不快さだけではない。近衛新体制で提唱された「新生活体制」を想起させるからだ。 かつて日が戦時下、近衛文麿が大政翼賛会を組織し、第二次近衛内閣で「新体制運動」を開始。その「新体制」は、経済、産業のみならず、教育文化、そして何より「日常」に及ん

    「ていねいな暮らし」の戦時下起源と「女文字」の男たち|「ていねいな暮らし」の戦時下起源と「女文字」の男たち|大塚 英志|webちくま(1/4)
  • round.5 平成31年度東京大学学部入学式 祝辞(上野千鶴子)|フェミニスト両手ぶらり旅|金田 淳子|webちくま

    漫画・アニメ・小説ゲーム……さまざまな文化表象に、萌えジャージにBLTシャツの粋なフェミニストが両手ぶらりで挑みます。うなれ、必殺クロスカウンター!! (バナーイラスト・題字:竹内佐千子) 今回の「フェミニスト両手ぶらり旅」の題材は、私がそれなりに知っている人(恩師)の発言なので、厳密には「両手ぶらり」(ノーガード)で挑んでいるわけではない。 とはいえ、私は上野千鶴子ゼミでは他の追随を許さぬ不良学生(※不良債権という意味)だったので、面目なくて数年間お会いできていない。ここ半年間に至っては、「刃牙」シリーズという、上野先生が一生ぜったいに読まないであろう格闘マンガのことしか考えられない廃人になっている。 そういうわけで、上野先生が今年の東大の新入生に対して祝辞を述べ、それが話題になっているというニュースは、私にとってなにか「急に内側に入って来た」という感じがあった。 さっそく祝辞のページ

    round.5 平成31年度東京大学学部入学式 祝辞(上野千鶴子)|フェミニスト両手ぶらり旅|金田 淳子|webちくま
    soylent_green
    soylent_green 2019/04/26
    行政機構研究会に入ったのか
  • 「異邦人」なのか……|ちくま文庫|橋本 治|webちくま

    ちくま文庫2月新刊から、高橋和巳著『消えたいーー虐待された人の生き方から知る心の幸せ』の解説をご紹介します。書き手は作家の橋治氏です。 自らの体験から、率直に書いていただきました。「普通」とは何なのか、すべての人に対する重い問いかけです。 こういう言い方をすると人を傷つけることになるのであまり言いたくはありませんが、実は私は被虐待児でした。そのことは重々承知していて、そのことに由来する身体症状もないので、この『消えたい』というの文庫版の解説を書いてほしいという依頼を受けた時、たいして考えもせず「いいですよ」と了承してしまいました。「逃げずに直視すべきだ」というへんな気がしたからですが、読み始めてすぐに後悔をしました。「解説を書く」というような客観的な距離が取れません。情緒不安定な状態が三日ばかり続いて、しばらくはを手にすることが出来なくなりました。 私が「そのこと」に気づいたのは、小

    「異邦人」なのか……|ちくま文庫|橋本 治|webちくま
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