2020年東京五輪・パラリンピックの競技会場となる東京・お台場の海で、水質への懸念が増している。東京湾には降雨時に河川に放流された簡易処理や未処理の下水が流れ込んでおり、8月のテスト大会で水質悪化によって競技の一部が中止になった。首都のインフラが抱える隠れた弱点が浮き彫りになった。【関連記事】「泳げる都会の海」へ 東京・お台場で水質向上作戦「水がトイレのような臭いだった」。8月11日にお台場で開かれた水泳オープンウオーターのテスト大会で、会場を視察した大会組織委員会の関係者は選手の嘆きを耳にした。海のそばにいるだけで悪臭が鼻をついた。テスト大会を兼ねたトライアスロンの国際大会(8月15~18日)では、17日のパラトライアスロンのスイムが中止になり、ランとバイクのみで実施された。前日の水質検査で大腸菌が上限値の2倍を超え、