日本人の起源を探るのによく用いられる遺伝子にGm遺伝子の頻度分布がある。これは大阪医大の松本秀雄博士が開発した免疫グロブリンGに含まれるGm遺伝子のタイプによる方法であり、親子関係が99%の確率で当てることができるという。この手法でアジアの各民族を調べてみた結果が図2-23である。一目見ただけで南北で割合が大きく異なるのが見て取れるであろう。ここからモンゴロイドは大きく北方モンゴロイド(東アジア中北部、アメリカ)と南方モンゴロイド(東南アジア)に大分できるとされる。アイヌも日本人も琉球人もみな北方モンゴロイドということになる。(ただしGm遺伝子組成の南北差はマラリアへの耐性の有無とする見方もある。)松本氏によると日本人に最も近いものはシベリアのバイカル湖の周辺に住むブリアート人であるという結果が出ている。確かにこの民族の顔は日本人そっくりであり、その歌は節分節に似ている。 図2-23 ユー
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