システム思考は、複雑な状況下で変化にもっとも影響を与える構造を見極め、さまざまな要因のつながりと相互作用を理解することで、真の変化を創り出すためのアプローチです。問題の見えている部分を近視眼的・表層的にとらえるのではなく、全体像をさまざまな要素のつながりとして理解し、本質的な原因を見通して、他の分野や将来に悪影響を及ぼさない、最も効果的な解決のための働きかけを考えます。 システムに働きかけるとき、システムには独自の目的やルールがあって、それらを勘案せずに施策を行ってもシステムはたいていその施策に対して「抵抗」します。システム思考は、この抵抗を予期することで適切に対処し、広がりのある働きかけを意識して解決策をデザインすることを目指します。 また、問題が起きたとき「外部環境がわるい」「あのひとのせいでああなった」など外部や他者に原因があると考えがちです。実際には、同じ環境下でもよりよく行動する