ITベンチャーのサイドテック社(福岡県)は16日、仮想現実(VR)技術を使って刑務所の独房環境を操作できる「VR房」を開発した。受刑者の処遇改善などが期待できるという。 専用のゴーグル端末を身に付けると、CGで描かれた仮想独房「VR房」が目の前に現れる。現実の独房内設備とVR房内の設備を重ね合わせることでゴーグルを付けたまま生活することも可能だ。 開発のきっかけは、充実した設備と処遇で知られる北欧に比べて、日本の刑務所が遅れているように感じたことだという。VR技術に着目し、北欧水準の仮想独房を構築することを目指した。「人間が感覚から得る情報の80%以上は視覚。つまり視覚部分さえ改善すれば、全体の8割は改善できたということです」と開発担当者は説明する。 経年劣化で汚れた現実の薄暗い独房も、ゴーグルをつけた受刑者には高級ホテルの客室のように映るため、実際の施設を改修するより、時間や予算の面でメ
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