東京証券取引所の株式売買システム「arrowhead(アローヘッド)」で2020年10月1日に発生したシステム障害を巡り、東証の宮原幸一郎社長が2020年11月30日付で引責辞任した。同日、東証の親会社である日本取引所グループ(JPX)が設置した独立社外取締役による調査委員会は会見を開いて調査報告書を公表し、「(arrowheadのスローガンである)ネバーストップを強調しすぎるあまり、結果として取引再開をスムーズに行えなくなったことは本末転倒だ」と指摘し、再発防止を求めた。 10月1日に発生したシステム障害では、arrowhead内のNAS(Network Attached Storage)のメモリー故障後に、バックアップのNASへ自動切り替えできなかった。その結果、社内で利用する売買管理画面が使えなくなり、さらに相場情報の一部が配信不能になった。その後、原因となったNASから正常なNAS