二代目のバカ達に人生を潰された…… 俺は少し前まで映像系の制作会社に勤めていた。 中小だし面白かったり有名なものを作っていたとは言い難いが 昔からの仲間と仕事しつつ趣味に勤しむ日々はそれなりに楽しかった。 ある日、二代目のバカ(社長の息子、肩書だけは立派)が飲み友達から 紹介されたと、とある人気シリーズの続編の仕事を持ってきた。 「え?あの作品が?マジで!?」と皆驚いた。 何せウチは今までは下請け中請けの仕事ばかりで元請けなんてしょぼい仕事ばかりだったから そんな人気シリーズの話が何故ウチに……と思ったが理由はすぐにわかった。 実はその案件、よくある話なんだが人気シリーズを作ったメインの会社が上の事情で外され 別の会社に続き作らす、というものでその回って来たのがウチだったようだ。 何でもそっちの方が元の制作会社に続きを作らせるよりも儲かるんだとか。 主に予算のやりくりで…… 二代目のバカは