有権者はマニフェストなど理解せず投票する アベノミクス解散? 独りよがり解散? はたまた、安倍のみクスリ解散か? 大義なき解散とも言われる今回の総選挙の行方はどこへ向かうのか。メディアは票読みと議席予想に血眼になっている。だが、ある選挙区で「どの候補者が勝利するか」が、何も知らない子どもでさえも当てられるとしたら……。 通常、人は選挙で投票するとき、どんな基準で一票を投じる人物を決めるのか。多くは社会問題、経済問題に関する候補者の政策や、発言の明晰さ、リーダーシップなどを論理的に検討して選んでいるだろう。 ところが、米国にこんな研究がある。 2000年にジョージ・W・ブッシュとアル・ゴアが争った大統領選挙で、ふたりの候補者の方針に関して、12の項目を国民に質問した。「所得税の削減に賛成しているのはどちらか」「医療保険の拡充に賛成しているのはどちらか」といった内容だ。国民の正解率が高かったの
今日はネットワーキングについてのポスドク用セミナー。 ポイントを書く。 ・elevator pitchという、15秒―30秒以内に自己紹介するスキルを磨く。 たとえば自分の場合、 My name is すぎりお, I am a postdoctoral fellow at Harvard Medical School. I am working on stem cell engineering to make blood cell. The aim of my study is to innovate blood transfusion. 相手がステムくさければ、まず所属ラボの名前をいえばいい。これはGDラボの利点ではある。 ・ポスターセッションでは、サイエンスの内容だけでなく、「どこどこのラボのやつと知り合いになる」とか「(企業に行きたい場合は)展示ブースで名刺交換する」というモチベーシ
最近はsuper enhancerネタがどこでも出てくるようで、Scienceの論文。oncogenic super enhancerというのか。白血病(T-ALL)のTAL1というoncogeneのenhancerに変異が入って、新たにMYBが結合するようになる。その結果、白血病に関連する転写因子たちがどんどんリクルートされてきて、super enhancer(=バリバリ転写がおこる)となる。なのでTAL1 oncogeneが過剰に転写されるというストーリー。 そしてCRISPRでTAL1 enhancerの変異をdeleteしてやると、super enhancer化がなくなってTAL1の発言が落ちる。そして白血病細胞株Jurkatの生存が極端に下がる(データは示さず)。細胞がどうなったかというのは本文にちょろっと書いてるだけなので、ぶっちゃけこの論文的にはどうでもいいことなんだろう。
11月28日号のScience誌にCRISPR/Casシステムの発見者として名高いCharpentierさんとDoudnaさんが「The new frontier of genome engineering with CRISPR-Cas9(CRISPR-Cas9によるゲノム工学の最前線)」という総説論文を発表している。ノーベル賞が視野に入ってきたのだろう。私ももう時間の問題だと思う。来年でも全くおかしくない。iPSもそうだったが、優れた技術は多くの研究者のインスピレーションを刺激し、開発者が予想もしなかったスピードで発展する。これに対し開発者も、本家としての経験に裏付けられた新しい方向性を提示する。そんな素晴らしい競争が今進んでいることを、今日紹介する論文を読んで実感した。この技術の開発者の一人Doudnaさんの研究室からの論文で、12月11日号のNatureに掲載された。「え!こんな使
次世代シークエンサーは21世紀の幕開けに販売が始まり、瞬く間に生命科学を変えている。それ以前のシークエンサーを用いて行われたヒトゲノム計画はおそらく千億円単位の費用がかかった国家プロジェクトだった。ところが、次世代シークエンサーが生まれ、さらに改良が進むことで、ヒトゲノムは我々個人の手の届くところに近づきつつある。事実、2004年にアメリカは1000ドルゲノム計画をスタートさせ、ゲノム情報をを研究室から個人へ移行させようという流れを演出した。このプロジェクトで次世代の次の世代を担うと思われる多くのテクノロジーが生まれた。特に現在最も使用されているシークエンサーが長いDNAを読めないという問題点を解決した一分子シークエンサーと呼ばれる機器は、例えばPacBioの機器のように普及が始まっている。ただ従来型であれ、一分子シークエンサーであれ現在市場に出回っている機器は、誰もが想像するように、大型
2017年1月20日追記:『ダメな統計学――悲惨なほど完全なる手引書』という本が出版されることになった。この本は、ここに掲載されているウェブ版の『ダメな統計学』に大幅に加筆したものだ。ウェブ版の『ダメな統計学』を読んで興味を持った方は、書籍となった『ダメな統計学』をぜひ読んでいただければと思う。書籍版の詳細については「『ダメな統計学――悲惨なほど完全なる手引書』の翻訳出版」という記事をご参照願いたい。 ここに公開する『ダメな統計学』は、アレックス・ラインハート (Alex Reinhart) 氏が書いたStatistics Done Wrongの全訳である。この文章は全部で13章から構成されている。詳しくは以下の目次を参照されたい。 はじめに データ分析入門 検定力と検定力の足りない統計 擬似反復:データを賢く選べ p値と基準率の誤り 有意であるかないかの違いが有意差でない場合 停止規則と
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く