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  • Nature ハイライト:線虫におけるDEETの作用機構 | Nature | Nature Portfolio

    神経科学:線虫におけるDEETの作用機構 2018年10月4日 Nature 562, 7725 DEETは、兵士を蚊媒介疾患であるマラリアや黄熱による脅威から守るために第二次世界大戦中に開発された化合物で、70年にわたって一般の人にも使用されてきたが、その作用機構についてはまだ結論が出ていない。DEETは実際にさまざまな無脊椎動物を抑止することから、L Vosshallたちは今回、遺伝学的に扱いやすい線虫の一種Caenorhabditis elegansを用いて、DEETの活性を説明する、1つの遺伝子、2つのニューロン、1つの回路機構を突き止めた。この研究は、DEETにより動物の他の化合物に対する応答が破壊されると考える「かく乱物質(confusant)」仮説を裏付けており、また、病害虫防除のための新しい分子標的や細胞標的を示している。

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  • Nature ハイライト:体性感覚皮質は脊髄での触覚情報処理を調節する | Nature | Nature Portfolio

    神経科学:体性感覚皮質は脊髄での触覚情報処理を調節する 2018年9月27日 Nature 561, 7724 一般に、痛みの感覚と知覚は局所で起こり、感覚ニューロンが情報を中枢へ伝達すると考えられている。Z Heたちは今回、体性感覚皮質から脊髄への直接の接続を明らかにしている。この接続は、接触に対する行動応答を調節し得るが、侵害刺激の感知には影響を与えない。通常の刺激と痛みを伴う刺激の両方へのこの「トップダウン」式の影響は、慢性疼痛感覚の治療において、新しい有望な標的となるかもしれない。

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  • Nature ハイライト:空間と時間の統合された記憶 | Nature | Nature Portfolio

    神経科学:空間と時間の統合された記憶 2018年9月6日 Nature 561, 7721 ヒトではエピソード記憶と呼ばれる経験に関連した記憶の形成に、特定の事象に時間情報を統合することが不可欠である。そうした統合が海馬回路で起こることまでは分かっているが、この符号化がどのような機構で起こるかは未解明である。今回E Moserたちは、さまざまな時間スケールが、海馬ではなく外側嗅内皮質で表現されていることを明らかにしている。この表現は、内側嗅内皮質に保存されている空間情報と海馬で結び付けられ、時間と空間の統合された記憶となる。

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  • シナプス強度を制御する分子機序を解明 | Nature ダイジェスト | Nature Portfolio

    脳機能を支える神経回路は、神経細胞同士がシナプスというつなぎ目を介して複雑につながることで作られる。脳の情報や指令は、神経細胞内においては電気的に伝達されるが、シナプスでは神経伝達物質を内包した小胞を介して化学的に伝達される。しかし、伝達の強度を左右する小胞放出の場の数や、場の形成過程などは不明であった。このほど、廣瀬謙造・東京大学大学院医学系研究科教授らは、独自に開発した高感度のイメージング技術に分子の超解像可視化技術を組み合わせることで、場の形成に関わる分子実体の解明に成功した。 –– 単一レベルのシナプスを直接観察して成果を挙げました。 廣瀬: 私は薬理学の出身で、イメージングを用いた「もの、現象、かたち」の生理学研究を進めています。「もの」とは分子を、「現象」とは活動電位などの物理学的に測定可能な現象を、「かたち」とは解剖学的な形態や大きさを意味します。そもそもは細胞内のカルシウム

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  • Nature ハイライト:視覚野の運動方向選択性 | Nature | Nature Portfolio

    神経科学:視覚野の運動方向選択性 2018年6月7日 Nature 558, 7708 視対象の運動方向の計算は、視覚系の基演算の1つである。今回A LienとM Scanzianiは、マウスの一次視覚野で方向選択性が現れる機構について検討した。その結果、特定の時空間的オフセットを持った視床からの入力で、皮質ニューロンの方向指向性と選択性を説明できることが分かった。また、彼らは各ニューロンで方向選択性を生み出すのに寄与する収斂的入力の数も見積っている。

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  • Nature ハイライト:初期脳発生のRNA-seq研究 | Nature | Nature Portfolio

    神経科学:初期脳発生のRNA-seq研究 2018年3月22日 Nature 555, 7697 単一細胞のRNA塩基配列解読技術の進歩により、脳構造の組み立てに関わる、多くの異なるタイプの細胞を特定することが可能になった。X Wangたちは今回、妊娠8~26週の発生中のヒト前頭前野(PFC)の細胞タイプについて調べた。彼らは、PFC発生の間に生じる35の異なる細胞サブタイプを特定し、それらの細胞がたどる運命を経時的に追跡した。このデータから、妊娠初期と中期におけるヒトPFCの組み立てに関する分子レベルと細胞レベルの概要が得られた。

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  • Nature ハイライト:抑制性介在ニューロンにおける多様性の始まり | Nature | Nature Portfolio

    神経発生学:抑制性介在ニューロンにおける多様性の始まり 2018年3月22日 Nature 555, 7697 神経回路のほとんどは、興奮と抑制の間のバランスを示す。介在ニューロンの多様なサブセットは抑制性のバランスを決定しているが、これらの介在ニューロンがその前駆細胞からどのように発生し、多様化するのかは、よく分かっていない。この仕組みを調べるために、R Satijaたちは今回、前駆細胞のトランスクリプトームについて大規模な単一細胞解析を行った。その結果、介在ニューロンの前駆細胞はいったん成熟すると、「基底状態」へと進み、そこからトランスクリプトームの不均一性に基づいて、皮質介在ニューロンの4つの主要クラスが出現することが分かった。

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  • 【神経科学】成人になると海馬でのニューロン新生が止まる | Nature | Nature Portfolio

    人間の場合には、成長に伴って脳の海馬でのニューロン新生が減り、成年に達すると完全に停止することを報告する論文が、今週掲載される。 ニューロンは電気インパルスを伝える細胞で、海馬内でのニューロン新生は、記憶、気分、ストレス、運動、神経疾患と関連する過程だと考えられている。一部の哺乳類では、成体になっても海馬でのニューロン新生は続き、これまでの研究では、人間の場合も海馬でのニューロン新生が成人期まで続くことが示唆されていた。ニューロン新生の研究は、学習過程、情緒障害、および神経変性疾患の理解を前進させる可能性があると考えられてきた。 これに対して、今回のArturo Alvarez-Buyllaたちの研究では、ニューロン新生がこれまで考えられていたほど長くは続かないことが示唆されている。この研究では、胎児から成人までのさまざまな年齢の被験者から合計59点の脳組織検体を採取し、マーカー抗体を使っ

    【神経科学】成人になると海馬でのニューロン新生が止まる | Nature | Nature Portfolio
  • TOOLBOX: 文献管理ソフト8選 | Nature ダイジェスト | Nature Portfolio

    文献管理ツールの目的は、研究者がダウンロードして散らかしてしまったPDFを整理できるようにすることにある。彼らが学術誌のウェブサイトからPDFファイル(ファイル名はしばしば、アルファベットと数字を組み合わせた意味不明なものが割り振られていたりする)を取得し、適当なフォルダに入れると、たちまちカオス状態になる。これは、ほとんどの科学者が頭を悩ませている問題だ。ベルヴィージェ生物医学研究所(スペイン・バルセロナ)の神経科学者Raúl Delgado-Moralesは、「少なくとも私の経験では、科学者のデスクトップのフォルダにはよく分からない名前のPDFファイルが3000個ぐらい入っていて、ファイルが必要になったときには決して探し出すことができないのです」と言う。 文献管理ツールは、ハードディスクのインデックスを作成することにより、この混乱に対処する。典型的な機能としては、PDFをドラッグ・アン

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  • 【神経変性】アルツハイマー病の舞台で、APOE4が二役 | Nature | Nature Portfolio

    遅発性アルツハイマー病の重要な遺伝的リスク因子であるAPOE4が、有害なタウタンパク質蓄積に影響を及ぼして、タウを介した神経変性や神経の炎症を悪化させることが、マウスで明らかになった。この研究によって、アルツハイマー病の主な2つの神経病理学的特徴に対してAPOE4が別々に作用し、どちらにも悪影響をもたらすことが分かった。 APOE4は、1993年に遅発性アルツハイマー病の強い遺伝的リスク因子として見つかったが、アルツハイマー病にどのような仕組みで関わるのかは、いまだにほとんど解明されていない。APOE4が、アルツハイマー病の重要な誘発因子であるアミロイドβタンパク質の脳内での沈着に影響することは知られている。しかしこの変異体が、アルツハイマー病のもう1つの重要な特徴であるタウの異常にも関係するかどうかは不明である。 D Holtzmanたちは今回、タウオパチー(脳内でタウタンパク質がもつれ

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  • Nature ハイライト:一連の予想外な神経事象を追跡する | Nature | Nature Portfolio

    神経科学:一連の予想外な神経事象を追跡する 2017年9月21日 Nature 549, 7672 コカイン摂取への応答として神経回路の可塑性が変化することは以前の研究で明らかにされているが、薬物投与後に変化する可能性のある神経回路を偏りなしにスクリーニングする方法はこれまでなかった。今回R Malenkaたちは、マウスで腹側被蓋野ニューロンに結合するニューロン群のコカイン投与後の変化を標識・マッピングするために、狂犬病ウイルスを用いた単一シナプス追跡法を適用した。コカイン投与は狂犬病ウイルス接種の前日に行われた。この試みで、これまで知られていなかった淡蒼球外節と腹側被蓋野の間の活動の亢進が明らかになった。この結合追跡戦略は、さまざまな行動経験への応答として起こる、これまで注目されてこなかった回路変化を明らかにするために使えるかもしれない。

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  • Nature ハイライト:大脳皮質の配線に見られる時空間的序列 | Nature | Nature Portfolio

    神経科学:大脳皮質の配線に見られる時空間的序列 2017年9月28日 Nature 549, 7673 特異的なニューロン結合性は、大脳皮質による演算に不可欠と考えられているが、電気生理学的測定では、ごく一部の様相しか明らかになっていない。今回M Helmstaedterたちは、空間ナビゲーションに関与するグリッド細胞を含むラット内側嗅内皮質から、大規模三次元電子顕微鏡データセットを得た。この網羅的コネクトミクスマッピングから、興奮性ニューロンより前に介在ニューロンが標的とされること、樹状突起上のシナプスクラスター形成、および差次的な伝導速度といった、軸索投射の高度な特異性が明らかになった。これらの特性によって、皮質回路はニューロン発火において精緻な時空間的制御ができるようになると思われる。

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  • Nature ハイライト:活性型AMPA受容体の構造が初めて解かれた | Nature | Nature Portfolio

    神経科学:活性型AMPA受容体の構造が初めて解かれた 2017年9月7日 Nature 549, 7670 イオンチャネル型のAMPA型グルタミン酸受容体(AMPAR)はリガンド依存性イオンチャネルで、学習や記憶の基盤となる速い興奮性化学神経伝達の多くに関わっている。脳内では、この受容体はチャネルの速度論的性質と受容体の薬理学的性質を変化させる補助タンパク質群と複合体を形成していて、多数の神経疾患がAMPARによるシグナル伝達の異常に結び付けられている。しかし、AMPARの活性型の構造を得ることは難しく、これがチャネルのゲート開閉やシグナル伝達の機構の解明を制限してきた。今回A Sobolevskyたちは、補助タンパク質が結合したAMPAR複合体の構造を低温電子顕微鏡法によって解き、活性型AMPARに関する最初の知見をもたらした。この研究は、イオンチャネル型グルタミン酸受容体での活性化、脱

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  • 【神経科学】発達中の脳における神経回路網のモデル化 | Nature | Nature Portfolio

    2つの独立した研究において発達中のヒトの脳の三次元モデルがそれぞれ作製されたことを報告する論文が、今週掲載される。これらのモデル系を利用すると、培養された脳細胞の発達の重要な側面を調べて、改変でき、正常な脳の発達について解明を進め、特定の疾患(例えば、自閉症スペクトル障害、統合失調症)の神経発達起源を解明できる可能性がある。 ヒト胎児の脳が発達する過程でGABA作動性ニューロンが腹側前脳から背側前脳へ移動し、接続して皮質回路に組み込まれる。今回、Sergiu Pascaたちの研究グループは、この発達過程のモデルを作製したのだが、そのために腹側前脳の細胞と背側前脳の細胞に似た三次元回転楕円体をそれぞれ作製し、それらがシャーレの中で集合し、細胞移動と正常に機能するヒトの皮質回路の発達が起こるようにした。そしてティモシー症候群(自閉症やてんかんを併発する疾患)の患者から採取した細胞を用いて作られ

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  • 【神経科学】これから起こることを「早送り」で見ておく | Nature Communications | Nature Portfolio

    予期した1つの出来事の順列の冒頭部分を見せられた人間の脳内で、その順列全体が自動的に「早送り」で演じられることが明らかになった。この研究成果を報告する論文が、今週掲載される。 人間と動物の視覚系ではさまざまな出来事が予期され、それが意思決定に役立っている。この点に関する従来の研究は、主に静的な状況下で実施されていた。例えば、人間は、同時に遭遇することに慣れている複数のモノ(例えばコーヒーとベーグル)に対する反応時間の方が短いことが明らかになっている。しかし、我々の日常生活においては自動車のような動く物体に直面し、その動きを予測しなければならないことも多い。今回、Matthias Ekmanたちの研究グループは、そうした動きの予測が人間の脳内で行われる過程を解明するために、29人の健康な被験者に斑点の順列を見せ、超高速fMRI(機能的磁気共鳴画像法)を用いて、この斑点の順列に随伴する脳の活動

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  • 神経科学:赤ん坊の脳は大人の脳のように視覚処理ができる | Nature Communications | Nature Portfolio

    新生児は、早ければ生後4か月で成人と同じように顔と風景の視覚処理ができるようになることを明らかにした論文が掲載される。 成人の大脳皮質の視覚野は、顔、物体、風景など目に見えるもの全てをそれぞれ処理する領域に分かれている。ただし、こうした領域が、周辺環境にさらされたために形成したのか、それとも若い頃から存在していたのかは分かっていない。今回、Ben Deenの研究チームは、生後数か月で視覚野の構造的構成が成人並みになっていることを示す証拠を得た。 Deenたちは、9人の乳児(生後4~6か月)を機能的磁気共鳴画像装置の中に寝かせたままで、さまざまな画像を見せて画像データを取得した。このデータから明らかになったのは、これらの乳児と成人の視覚野では、同じような視覚刺激を与えられた際の応答が類似していたことだった。この結果は、乳児の視覚野に早ければ生後4か月で特定の視覚カテゴリー(例えば、顔と風景)

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  • Nature ハイライト:見直された脳:ヒト大脳皮質の新たに改良された地図は、半球当たり180個のそれぞれ異なる区画を明らかにしている | Nature | Nature Portfolio

    Nature Japan Nature ハイライト 見直された脳:ヒト大脳皮質の新たに改良された地図は、半球当たり180個のそれぞれ異なる区画を明らかにしている Cover Story:見直された脳:ヒト大脳皮質の新たに改良された地図は、半球当たり180個のそれぞれ異なる区画を明らかにしている 2016年8月11日 Nature 536, 7615 ヒトの左右の大脳半球表面上に描かれた、多モード皮質区分。区分領域は半球当たり計180に上る。 | 拡大する Credit: Matthew F. Glasser, David C. Van Essen 表紙は、ヒト左大脳半球表面上に描かれたヒト・コネクトーム・プロジェクトによる多モード皮質区分(第1版)を示している。神経科学では1世紀以上にわたって、ヒト大脳皮質を解剖的・機能的に異なる領域のパッチワークとなるように区分けすることを試みてきた。こ

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  • 【神経科学】ヒトの眼は1個の光子から検出できる | Nature Communications | Nature Portfolio

    ヒトの視覚によって単一の光子を検出できる確率は偶然より高いことが明らかになった。この結果は、ヒトの眼の検出限界に関する新たな手掛かりといえる。その詳細を報告する論文が、今週掲載される。 1940年代に行われた複数の研究で、ヒト被験者が最小で数個(5~7個)の光子の光信号でも検出できることが断定されたが、ヒトが単一の光子を認識できるのかどうかという疑問は解消されていない。その原因の1つは、これまでの実験で光子を発生させるために用いた光源との関連で実験上の制約があったことだ。 今回、Alipasha Vaziriたちは、量子光学技術を用いて、単一の光子を発生させる光源を設計し、3人の被験者による実験を行い、ヒトの視覚の検出限界を調べた。この光源系は、相関した1対の光子を発生させることができ、そのうちの1個は被験者の眼に照射され、もう1個は高感度カメラに照射された。毎回の試験では、1個の光子を含

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  • 【神経科学】鳥のニューロンはボイストレーナーのさえずりに応答する | Nature Communications | Nature Portfolio

    キンカチョウの幼鳥の脳内にある特定のニューロンは、チューターと呼ばれる成鳥(通常は父鳥)の歌(さえずり)に選択的に応答するが、他の成鳥の歌には応答しないという研究結果について説明する論文が掲載される。この結果は、鳥類の歌関連の記憶と早期学習の形成の基盤となる神経機構に関する手掛かりとなっている。 キンカチョウの幼鳥は、成鳥のチューターの歌を記憶し、正確に模倣することによって歌を歌えるようになることが知られている。この過程で必要なのは、幼鳥にとってのチューターの歌の特異的な記憶が形成されることだ。しかし、この記憶された歌に関連する神経活動パターンを示す直接的な証拠は見つかっていない。 caudomedial nidopallium(NCM)は、幼鳥の歌の学習に関係すると考えられている脳領域だが、今回、沖縄科学技術大学院大学の杉山(矢崎) 陽子(すぎやま(やざき)・ようこ)の研究チームは、20

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  • Nature ハイライト:光遺伝学による交絡の影響 | Nature | Nature Portfolio

    神経科学:光遺伝学による交絡の影響 2015年12月17日 Nature 528, 7582 光遺伝学は、遺伝学的に明確に規定された神経回路が特定の行動の実行にどのような機能を果たしているのかを探るための特異的な手段として発達し、神経科学において近年目覚ましく成長した分野である。しかし、光遺伝学を使った研究の多くは、神経回路の操作が、それより下流にあって独立に別の機能を果たしている他の回路に間接的な影響を及ぼす可能性を考慮していない。今回B Ölveczkyたちは、哺乳類と鳴禽類で特定の回路を一時的に不活性化すると、課題特異的な応答が強く障害される仕組みを明らかにした。この応答は来、同じ脳領域を永続的に損傷した場合は自然に回復する。この結果は、一時的な回路操作による行動変化のデータを解釈する際には、さらなる検討が必要なことを示唆している。

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