厚生労働省は17日までに、戸籍上は男性で、心と体の性が一致しない性同一性障害と診断されている松江市の市民団体代表、上田地優さん(54)が、国民健康保険証の性別表記を「女性」と変更するよう求めたことに対し、容認する方針を固めた。近く正式決定し、松江市に伝達する。 厚労省が国民健康保険証に、戸籍と異なる性別の記載を認めるのは初めて。今後も同様の要望があれば容認する。 上田さんの保険証の性別表記をめぐっては、本人の要請を受けて厚労省が認めた暫定的措置として、表面の性別欄に「裏面記載」と表記し、裏面に「戸籍上の性別 男(性同一性障がいのため)」と記載した保険証を松江市が今月初旬に交付していた。 厚労省はさらに検討を進めた結果、「女性」という表記の横に記号を付けて、裏面に「男性」と記載することにした。 上田さんは方針決定の知らせを受け「性同一性障害に悩む人が医療にかかる敷居が低くなり、適切な医療を受