日本酒「ねのひ」やしょうゆ、みそなどで知られる醸造食品会社「盛田」(本社・名古屋市中区)の愛知県常滑市の小鈴谷(こすがや)工場が、排出基準を超える汚水を海に流したとして、中部空港海上保安航空基地が20日午前、水質汚濁防止法違反の疑いで同工場に家宅捜索に入った。同基地によると、現時点では魚などへの影響は報告されていないという。 同基地によると、同基地の保安官が8月、同工場の排水口付近の海水が茶色く変色しているのを発見。9月4日から今月6日までに6回、排水を採取して分析したところ、同法を基に県が定めた浮遊物質量の基準(1リットルあたり90ミリグラム以下)の最大約24倍、化学的酸素要求量(COD)の基準(同120ミリグラム以下)の最大約7倍を検出したという。 この日は午前8時20分ごろから同基地などの職員約30人が工場の捜索に入った。今後、排水に含まれていた浮遊物質が有害かどうかを調べる。 盛田