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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/column (14)

  • 【ウェブ対談:池田信夫×冷泉彰彦】慰安婦問題の本質とは何か<1>

    ニューズウィーク日版公式サイトでコラム、ブログを連載する池田信夫氏と冷泉彰彦氏の2人が、昨年朝日新聞が「誤報」を認めたことであらためて関心が高まる慰安婦問題について語り合いました。この問題に今後日はどう対応していけば良いのか、先月末に実施した2人の対談の内容を今月3回に分けて掲載します。 冷泉 アメリカから見ると、日が何にこだわっているかわかりにくいですね。「強制連行」ではなかったとして、要するに管理売春で人身売買。戦地で逃亡の自由はなく、当時は売春に従事する女性は「私有財産」だから、財産権を守るために警察が介入した例もあるだろうと。 そこで、狭い意味での「強制連行」はなかったけれども、広い意味での強制性はあった。今の価値観で言ったら許し難い行為だった。そうやってAからBに言いかえることに何の意味があるのか、という疑問がありますね。 アメリカの人たちと話していると、日人が「御先祖様

  • 嫌イスラームの再燃を恐れるイスラーム世界

    シャルリー・エブド誌襲撃事件は、世界を震撼させている。欧米諸国を、というより、世界中のイスラーム教徒を、だ。 フランス版9-11事件ともいえるほどの衝撃を与えたこの事件に対して、イスラーム諸国は即刻、テロを糾弾し、フランスへの哀悼を示した。フランスと関係の深い北アフリカ諸国や、経済的なつながりの強い湾岸諸国はむろんのこと、ほとんどの中東の政府、要人が深々と弔意を示している。エジプトにあるスンナ派イスラームの最高学府たるアズハル学院も事件への非難声明を出したし、欧米諸国から「テロリスト」視されているレバノンの武装組織ヒズブッラーですら、惨殺されたフランスの漫画家との連帯を表明している。 意地悪な見方をすれば、この事件がイスラーム教徒の「踏絵」と化しているともいえる。ちょっとでも犯人側をかばうような発言をして、今後吹き荒れるのではと懸念される欧米での嫌イスラーム風潮に巻き込まれて、「テロリスト

  • 英霊をとむらうことより大事なのは新たな英霊を出さないこと

    安倍首相が昨年末に突然、靖国神社を参拝したことは、年明けにもいろいろな波紋を広げている。海外の反応は、中国韓国はもちろん、欧米でも批判一色だ。首相は年頭の記者会見で「中国韓国にもていねいに説明していきたい」と語ったが、彼らが首脳会談に応じる見通しはない。 各社の世論調査では支持する声が多く、「国内問題に外国がとやかくいうのはおかしい」という反発が強い。安倍氏のFacebookページには8万以上の「いいね!」が集まった。「国のために死んだ祖先を国の指導者が慰霊するのは当たり前だ」という国民感情が強いのだろう。 しかし靖国神社は、国のために死んだ人を追悼するために建てられた神社ではない。それは戊辰戦争で天皇のために戦死した者をとむらう神社として創立されたのだ。靖国には坂龍馬や吉田松陰もまつられているが、彼らは「国のために死んだ」のではなく「天皇のために死んだ」のだ。他方、明治維新の功労者

    taitoku
    taitoku 2014/01/09
    いいこというわ。
  • 相手の国を知らずして攻撃して

    アメリカやイギリスがイラクを攻撃してから10年。 イラク国内では、いまだに爆弾テロが絶えません。米軍は、「イラクの治安はイラクの国軍と警察で維持できるようになった」として撤退しましたが、これが逃げ出す口実であったことは明らかです。 アメリカによる攻撃で、多数の犠牲者が出て、いまも出続けるイラク。アメリカによる攻撃が間違いだったことは、すでに歴史が証明していると言っていいでしょう。 ただ、では残虐なフセイン大統領の独裁が続いていてよかったのか、と問われると、なかなか答えにくいものですが。少なくともアメリカの攻撃の前や後にやるべきことがあったことは確かでしょう。 誌4月2日号の「予見されていたイラク戦争後」は、そんなアメリカの失敗を改めて整理しています。 米軍侵攻の3週間前、ジョージ・W・ブッシュ大統領は、こう講演していたそうです。 「解放されたイラクは近隣諸国の模範となり、自由の持つ力を見

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    taitoku 2013/07/03
    無知は罪だが、知っていても行動に繋がらないことはある。
  • 日本が「シェール革命」の恩恵を受けるにはパイプラインが必要だ

    アメリカ経済は「シェール革命」にわいている。深い地底にある頁岩(シェール)から天然ガスや原油を採掘する技術が実用化したことで、その埋蔵量は飛躍的に増えた。特にアメリカの天然ガス生産量はロシアを抜いて世界最大となり、IEA(国際エネルギー機関)の予測では、あと5年でサウジアラビアを抜いて世界最大の原油生産国となる。 シェールガス・オイルの強みは、化石の固まりである頁岩から採掘するため、在来型の化石燃料よりはるかに量が多いということだ。IEAなどの推定によれば、その埋蔵量は在来型の化石燃料の5倍以上で、今後200年以上あるという。オバマ米大統領は今年の一般教書演説で「アメリカは今後100年分の天然ガスを国内で自給できる」と宣言した。 このようなエネルギー価格の低下で、久しく「製造業の衰退」がいわれていたアメリカに、製造業が回帰する動きが始まっている。シェールガスの産地ではパイプラインや貯蔵施

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    taitoku 2013/04/24
    普通にいいこといってる!
  • アフリカは投資を待つ

    今年2月、アフリカのケニアとモザンビークを取材しました。日からはドーハ経由でナイロビへ。ケニアでの取材が終わった後、ナイロビからいったん南アフリカのヨハネスブルクへ出て乗り換え、モザンビーク第2の都市ナンプラへというコースでした。 長時間のフライトで、日にいるときより長い睡眠がとれ、睡眠不足を解消できたという利点はあったものの、いかんせんアフリカは日にとって遠い場所です。 ナンプラでは、空港の税関職員の腐敗にビックリ。入国の際も出国の際も、スーツケースから金目の物を見つけ出すのに必死で、入国手続きが遅れようが意に介しません。何かと難癖をつけ、それに真面目に応えようとしていると、しびれを切らして、「マネー、マネー」と囁くではありませんか。 いまどき、まだこんな国があるのか。驚かされましたが、そのモザンビークも、内戦の傷跡から立ち上がりつつあります。 ケニア駐在の日人ビジネスマンたちか

  • 社会党が軍事介入する皮肉

    平和憲法を守り、戦争はしない。今は社会民主党と名前を変えましたが、日社会党の時代から、これが党の精神でした。 社会党という名前なら、どこでも戦争反対かというと、そうではないのですね。フランスの社会党の大統領は、アフリカ・マリでの軍事行動に乗り出しました。 マリは、地図で見るとフランスから遠く離れているように見えますが、フランス国内から直接空爆できる距離にあるそうです。フランス北東部のサンディジエ基地から飛び立った4機の戦闘機が、4時間後にマリ北部のイスラム過激派の訓練キャンプを爆撃したと、誌3月5日号の記事『「世界の警察官」を目指すフランス』は伝えています。 「イラクでの腰の引けた態度をアメリカ人に揶揄されたのは過去の話。今やフランスは、アフリカで拡大しつつあるイスラム過激派との戦いで先頭に立っている」というのです。 「オランドにとってマリは、自分も国外で戦力を展開できることをアピール

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    taitoku 2013/03/06
     ハト派の方が理想のために手段を選ばないイメージ
  • 無人機はこうして攻撃する

    昨年、アフリカ北部のジブチで取材中、米軍基地に向けて着陸態勢に入っていた米軍の無人機を目撃しました。滑るように私の上空を通過し、米軍基地の中に入っていきました。その先は、基地のフェンスで見えませんでした。 その場所から見て、アラビア半島南部のイエメンでの作戦行動の帰りだった可能性があります。 では、この無人機は、どのような行動をとっているのか。誌2月19日号の「知っているようで知らない無人機攻撃の怖さ」が取り上げています。 米軍の無人機の運航基準について、米NBCニュースが入手したオバマ政権の内部文書を解説しています。 たとえば2011年9月、イエメンでアルカイダ系組織の指導者で米国籍のアンワル・アル・アウラキが無人機攻撃で殺害された事件。訴追されていない人物の殺害は、米憲法修正5条(法に基づく適正な手続きなしに生命を奪われない)違反ではないかという批判がありました。 文書によれば、外国

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    taitoku 2013/02/20
    これ、ひょっとして冷泉さんの原稿と池上さんの原稿と取り違えた?w
  • 中国の大気汚染を日本人は「利用」すべきだ | 東京に住む外国人によるリレーコラム | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    今週のコラムニスト:李小牧 〔2月12日号掲載〕 主に現地でコメンテーターとしてテレビ出演するため、1カ月に1回は中国に帰る私だが、この頃は3日程度ですぐ日に戻りたくなる。理由は簡単。あまりに空気が悪いからだ。 連日ニュースで話題になったのでご存じの読者も多いだろうが、最近中国各地の都市部で深刻なスモッグが発生して、国民の生活に多大な影響が出ている。ただでさえ数が少ないせいで数時間待ちの行列が当たり前の中国の病院は、今や喉や目の痛みを訴える患者でパンク寸前だ。 北京など中国北部はこの時期、最高気温が0度という厳しい寒さを迎える。中国人は屋内暖房用として「暖気(ヌアンチー、蒸気スチーム)」をガンガンたいてこの季節を乗り切るのだが、問題はその燃料。石炭を燃やすので、大量の排ガスが出るのだ。 この時期にスモッグが大量発生しているのは、明らかに屋内暖房用に石炭を燃やし過ぎていることが原因。だが、

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    taitoku 2013/02/20
    残念ながら費用対効果が悪すぎる。自国の外交手腕を信じられないのは誠に遺憾だがね。
  • 中国政府は大気汚染対策ができるのか

    今年1月中旬、北京を中心に中国各地は、猛烈な大気汚染に見舞われました。ほとんど前が見えないのではないかと思われるような状態で、日人学校は屋外での活動を中止したとか。 北京のアメリカ大使館が使っている大気汚染指数AQIでは、301以上が「危険」とされているのに、1月12日には非公式測定で800に達したと『ニューズウィーク日版1月29日号』の記事「北京のスモッグは共産党独裁への脅威」は報じています。 なぜ汚染がひどくなったのか。当局の見解は、「風が弱かったから」。さすがのコメントですね。これって要するに、「なぜ大気汚染がひどいのですか?」との質問に、「空気が汚れているからです」と答えるようなものではありませんか。 これまでは汚染物質が風で吹き飛ばされていたから問題が表面化しなかっただけと告白しているようなものです。中国の国家も自治体も、大気汚染の深刻さと原因について語ろうとはしません。共産

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    taitoku 2013/01/29
    流石に皮肉なんじゃねーのwww
  • アルジェリア拘束事件の背景にあるマリ戦争

    突然の事件に、驚いた。アルジェリアでの日人拘束事件である。 13年前、凄惨な内戦に一応の終止符を打ち、一昨年の「アラブの春」では周辺国で政権が次々に倒れていくのを横目で見ながらも、アルジェリアのブーテフリカ政権は健在だ。反政府デモは少なくないが、原油輸出額は2003年以降急速に伸びていまや内戦時の七倍近く、経済成長率もここ数年2~3%と、悪くはない。今回被害にあった日揮をはじめ、伊藤忠、三井、三菱など、日は70年代から大手商社がアルジェリア向けに大型の建設プラントを輸出してきた。 そのアルジェリアで何故このような事件が起きたのか。それは、隣国マリの状況と連動しているに違いない。マリでは1月11日、マリ北部の反乱勢力を抑えようとする政府軍の要請を受けて、フランスが軍事介入、戦争状態に突入したからである。 マリ戦争の原因は、複雑だ。メディアが伝えるような、「北部=イスラーム過激派=アルカー

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    taitoku 2013/01/18
     前提基礎知識
  • 政策なき政党、日本維新の会は「中国化する政治」をめざす

    実質的な選挙戦が始まり、14もの政党が乱立しているが、その中で主要政党と目されるのは民主・自民・日維新の会の3党だ。これは橋下徹氏を代表とする維新の会と石原慎太郎氏を代表とする太陽の党が合流してできたもので、増税やTPP(環太平洋パートナーシップ)や原発などで正反対の政策を掲げる両党がわずか4日で合流したことは「野合」という批判を呼んだ。 しかしそんなことをいえば、自民党右派だった小沢一郎氏と旧社民党が合流した民主党も野合だし、既得権の保護以外に政策らしい政策のない自民党も、昔から派閥の野合である。政策を基準にして集まる結社という意味の政党は、日にはもともとないのだ。だからメディアも政策を報じないで「政局」の話題ばかり報じる。 かつて、こうした状況は中選挙区制の弊害だとされ、「政策位の選挙にする」という理想を掲げて、小選挙区制にする政治改革が行なわれた。その結果できたのは、昔よりひど

  • 日本の良さが若者をダメにする | TOKYO EYE | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー 想像してみてほしい----あなたは、日で生まれ育った18歳のフランス人。東京・飯田橋にあるフランス人高校を卒業したばかりで、将来のことを真剣に考えている(フリをしている)。自分の生きる道は、どちらの国にあるのか。フランスに渡る? それとも日に残る? あなたが新聞を毎日読んでいるなら、答えは自明だろう。もちろんフランスだ。 フランスは「joie de vivre(人生を楽しむ)」国だ。国際的で、若々しくて、開放的。世界1の美女に世界1のファッションブランド、世界1の景色とワインがそろっている。 一方で、日は「未来が約束された国」の座から転げ落ちてしまった。高齢化と景気低迷がものすごいスピードで進み、世界での存在感はすっかり失われている。 日にとって、世界はどうでもいいらしい。政治もメディアも自己中心的で、NHKの7時のニュースは国内ニュースばかり

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  • 憂鬱な「空気」

    「なんでおれは、このアカウントをフォローしてわざわざ自分を暗い気分にしてんだ?」 数年前、在北京のある華僑がツイッターでこうつぶやいていた。「そりゃ、自業自得だろ」と思ったわたしもいつのまにやらそのアカウントをフォローし、1時間ごとにそれが発するつぶやきをできれば見たくない、しかし見てしまう、という同じジレンマに陥っている。 そのアカウントとは「@BeijingAir」(https://twitter.com/beijingair )。北京にあるアメリカ大使館が敷地内に機器を持ち込み、大気中の粒径2.5μm以下の粒子状物質濃度PM2.5とオゾンの状態を監視、それを1時間ごとにつぶやいているアカウントだ。これを書いている時点でのPM2.5観測結果はずっと、「Very Unhealthy」(非常に不健康)「Hazardous」(有害)が並んでおり、これを見て落ち込まない方がどうかしている。 し

    憂鬱な「空気」
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