その頃の私は、165センチで40キロくらいで、今写真を見るとガリガリの骸骨みたいで、なのに、女友達との間ではいくら痩せてても「体重の重さを気にかけている」ふりをしていないと空気が悪くなると思ってて、ダイエットの話が出て、「増田は痩せてるよー」と言われたら「いや、これでも腹に肉があるんよ、ぶよぶよ」と、ありもしない贅肉を捏造していた。あるいは、プールや温泉などで衣服を取り去った時に「増田、細!」と言われれば、「細いけど、胸もないんよ」と自分を卑下しなければいけないような気がしていて、そう実行していた。今思うと、私のあの態度こそが、周囲の他の女の子たちを、ダイエットへと駆り立ててしまったのではないだろうか。それが原因の全てとは言わないけれど、一翼くらいは担っている気がする。そのうちふりがふりでなくなって、私は自分が体重の重たい人だと、ずいぶん長い間思い続けていた。