タンザニアのゴンベ国立公園でアカコロブスを食べるオスのチンパンジー。(PHOTOGRAPH BY IAN C. GILBY) タンザニアのゴンベ国立公園は、1960年にジェーン・グドール博士がチンパンジーの研究を始めた場所として知られる。あるとき、この公園の森を移動していたチンパンジーの群れが、アカコロブスというサルの群れに出くわした。(参考記事:「ギャラリー:ジェーン・グドール、チンパンジーを愛する女性の素顔」) チンパンジーたちはアカコロブスの様子を観察し、やがて狩りが始まった。彼らは叫び声をあげてサルに襲いかかり、サルが木から落ちてゆく。まさにカオス状態だ。公園内に設置されていたビデオカメラが、その一部始終をとらえていた。 研究チームを率いる米アリゾナ州立大学の人類学者イアン・ギルビー氏は、公園内のカセケラというチンパンジーの群れがどのように肉を分け合っているかを調べるために、そのメ