LiD / APD (聴覚情報処理障害)とは、「“音”としては聞こえているけど、“言葉”としては聞き取れない」などの音声や会話を聞き取ることが困難な症状・状態で、海外の研究では人口のおよそ1%の人が当てはまるとされています。聴力は正常なため、その困難さが理解されにくく、悩みを抱える当事者は少なくありません。当事者の聞こえ方と日常生活、周囲の人ができることを紹介します。 音は聞こえるのに会話が聞き取れない 音は聞こえるのに、言葉としては聞き取れない。こうした症状はLiD(エル・アイ・ディー)/APD(エー・ピー・ディー)と呼ばれています。聴力検査では問題が見つからないため、周りの理解を得られず、独り悩み続ける人が少なくありません。 「声の輪郭、音の輪郭が溶けて、目の前にいるけれども、ものすごく真面目に聞いているけど、何を言ってるかまったく分からない」(当事者の声) 「(言葉が)虫食い状態で聞