だが、85年ドラフト会議がふたりの運命を切り裂く。6球団の1位入札があり西武が交渉権獲得するも希望の巨人からは指名されずに悔し涙を流した清原、早稲田大学進学を表明しながらもその巨人から単独1位指名を受けた桑田(のちに桑田はドラフト当日に西武、ヤクルト、ロッテが1位指名でいくと電話をかけてきたと明かしている)。 進学を取りやめ、巨人の背番号18を背負った18歳に対する当時のバッシングは凄まじく、今の若い野球ファンには信じられないかもしれないが「正義の清原、悪役の桑田」というアングルが定着してしまう。 ギラギラした高卒ルーキー そう、この桑田ほど世代ごとに印象が異なるプロ野球選手も珍しい。名選手の現役最後の1年を振り返る本連載でも、若手時代と現役晩年のイメージがこれだけ違う選手は他にいない。 30代以下の世代は元巨人の中心選手で今はロジカルな解説の野球博士のイメージが強いだろうが、40代以上の