動物は彼らが生活する環境に応じて、さまざま眼を発達させている。眼の数から見ていくと、我々ヒトを含めて脊椎動物は頭の両側に左右一対の眼を持っている。そのほかにトカゲの仲間には頭のてっぺんに「頭頂眼」または「正中眼」と呼ばれる「第三の眼」がある。頭皮に隠れてはいるが、カエルにもこの第三の眼がある。ヒトでは第三の眼は失われているが、その痕跡は松果体に存在していて、いぜんとしてりっぱに光を受けとめ、「体内時計」として機能している。無脊椎動物にはもっとたくさんの眼を持ったものがいる。クモの仲間は普通8つの眼を持っている。例えばハエトリグモでは、頭の前方に4つ、後方に4つ眼がある。前方の中央にある一対の眼は特に大きい。この8つの眼で周囲を監視し、えさを探している。眼の数ではホタテガイが群を抜いていて、外套膜の100以上の眼がずらりと並んでいる。 一つ一つの眼の大きさもさまざまで、頭を持つ動物としては最
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