音と色の共感覚 音や音楽を聞くと色を感じる脳の現象を「共感覚」といいます。共感覚を持つ人は周りには少ないかもしれませんが、F.リスト、N.リムスキー=コルサコフ、J.シベリウス、エドワード・ヴァン・ヘイレン、佐渡裕など、古今東西、音楽家には比較的多くみられます。共感覚の特徴として、色の感覚には個人差が大きいことが知られています。つまり、ニ長調などの調性の色についてリストとリムスキー=コルサコフの意見が合わなかったように、音と色の対応には一定の法則はなく、でたらめに決まっているようです。これは、共感覚による知覚体験が個人に特有で、普遍性がないことを意味します。O.メシアンは、自らの共感覚に基づいて作曲をしましたが、他の共感覚者や(共感覚を持たない)私がその曲を鑑賞して得られる印象は、メシアンの意図したものとは、おそらく異なるでしょう。 しかし本当に、音と色の対応には、何の規則もないのでしょう
