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ブックマーク / www.bri.niigata-u.ac.jp (3)

  • サルより遅いヒトの脳処理 -進化するほど脳の回転は遅くなる!? -

    2022年01月26日 概要 コンピュータは処理の高速化で進化します。しかし、霊長類の進化では、ヒトの脳処理が遅くなったことが、世界で初めて明らかになりました。研究所 統合脳機能研究センターの 伊藤 浩介 准教授 、京都大学霊長類研究所の 中村 克樹 教授 や同野生動物研究センターの 平田 聡 教授 らの研究グループは、ヒトやチンパンジーを含む霊長類4種の脳波を計測し、大脳が音を処理する速さを比較しました。結果、音の始まりを大脳が分析したことを示すN1という脳応答のタイミングが、ヒトで最も遅かったことが分かりました。脳応答が遅いということは、じっくり時間をかけて音の分析をしているということです。言語や音楽のようなヒトに特有の高次脳機能は、脳処理が速くなるのではなく、遅くなることで進化したのかもしれません。 研究成果のポイント 霊長類4種において脳波で無侵襲で計測したところ、音に対する大

    サルより遅いヒトの脳処理 -進化するほど脳の回転は遅くなる!? -
  • 動きを生み出す脳の仕組みと謎

    (2020年3月17日公開) 担当:上野 将紀先生 所属:システム脳病態学分野 はじめに 私たちは普段,何気なく動作しているが,この動作が,脳,もっと言えば,神経細胞でつながった回路によって制御されているというのは,よくよく考えてみれば驚きである.脳は外部環境からの様々な五感情報の入力,あるいは自分自身に湧きおこる内的な動機を認知し,それに適応した出力を導きだす精巧な臓器といえる.出力にあたる主な要素が運動で,突きつめていえば,筋肉を動かすことにある.運動は多様だ.喉の渇きを感じコップへ手を伸ばし,熱いものを触れば手を引っ込める.職場に向かって歩き,ピペットを操作する.話し笑うことも,バスに揺られ座っている姿勢や呼吸すらも筋肉の所作といえる.この間に行われる運動の選択がどのようになされ,また600を超えるともされる全身の筋肉をどうやって協調的に動かせるのか.運動とその神経の仕組みはきっと精

    動きを生み出す脳の仕組みと謎
  • 錯視,幻視ー脳のなかの幽霊たち

    2020年9月10日公開 担当:畠山 公大先生 所属:脳神経内科学分野 はじめに 私たちが見ている世界は,私たちの目に映った世界そのものではない.私たちが見ていると感じるのは,視覚情報をもとに,脳が都合よく解釈し,作り出した虚構の世界だ1. この虚構性を実感できる具体例として,生理的錯視が挙げられる.図1は生理的錯視の一例である,Kanizsaの三角形と呼ばれる図形である2.真ん中に白い三角形が浮き出て見えるだろう.しかし,実際には三角形は存在しない.あるのは,切れ込みの入った3つの円と,一辺の欠けた3つの小さい三角形である.しかし,そう分かっていても白い三角形が見えてしまうのは,我々が体験している視覚世界が,脳の作り出した虚構であることの証左に他ならない.すなわち,偶然3つの円に入った切れ込みが,それぞれ他の円の切れ込みと一直線に並ぶよりも,3つの円の上に白い三角形が載っていると解釈した

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