インテルのこうした動きは、当然ながら互換CPUメーカーには追い風であった。例えば、問題が露呈してすぐに「Cyrix Instead」という広告を打ったCyrixはなかなか優秀だったと思う(言うまでもなく「Intel Inside」のパロディだ)。他にも当時のNetNewsでは、「Intel Insane」(インテル狂ってる)が流行ったことを筆者も覚えている。 その追い風がそれほど続かなかったのは、一度全量交換を決めてからの、インテルの動きが素早かったためだ。ほどなくIBMなどからの製品出荷も再開されることになった。 Pentiumで採用された割り算の方式 SRT法とは? そもそもPentiumのバグ問題とは何だったのか? それは「割り算を行なう時に変な結果になる場合がある」というものだ。除算命令である「FDIV」を実行する時のみ発生したので、俗に「FDIV問題」(FDIV bug、FDIV
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