ファンにとって特別な意味を持つ “1983年の松田聖子” 一冊の写真集がある。 タイトルは『のちの想いに…』。発売日は1983年8月5日、撮影は武藤義、発行元はワニブックスである。装丁(表紙カバー)は白地に、胸元まで露わな被写体のフォト。その表情は物憂げで俯き加減、髪形はナチュラルで美しい。そう、言わずと 知れた “1983年の松田聖子” がそこにいる――。 正直―― 当時、10代だった男子は書店で同写真集を見かけると、100人が100人、こう思ったに違いない。 「聖子が脱いだ!」 ―― だが、それは写真集にありがちな “表紙MAX” の法則であることを、後に少年たちは学ぶことになる。 以前、当リマインダーの僕のコラム『究極のアップデート “1983年の松田聖子” を超えるアイドルは存在しない!』でも触れたが、聖子ファンの間で “1983年の松田聖子” は特別な意味を持つ。 若松宗雄と松本