駅のホームで、転落事故から利用者を守る「ホームドア」が進化している。軽く、安く、そして多機能に――。1日に約4千万人にのぼる首都圏の鉄道利用者の安全を高める試みが続いている。 ■ロープくぐって乗車 のどかな住宅地に囲まれた東急田園都市線つきみ野駅(神奈川県大和市)。昨年10月、長さ約200メートルの下りホームと線路を隔てるように、何本もの黄色のワイヤロープが張られた。急行が通過する時はそのままだが、各駅停車が止まると、ブラインドのようにロープが約2メートル上がる。利用者はその下をくぐって、電車に乗り込む。新型の「ロープ式」ホームドアだ。