ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (30)

  • 『ゲーデル、エッシャー、バッハ』はスゴ本

    一生モノの一冊。 「スゴ=すごい」の何が凄いのかというと、読んだ目が変わってしまうところ。つまり、読前と読後で世界が変わってしまうほどのこそが、スゴになる。もちろん世界は変わっちゃいない、それを眺めるわたしが、まるで異なる自分になっていることに気づかされるのだ。 『GEB(Godel, Escher, Bach)』は、天才が知を徹底的に遊んだスゴ。不完全性定理のゲーデル、騙し絵のエッシャー、音楽の父バッハの業績を"自己言及"のキーワードとメタファーで縫い合わせ、数学、アート、音楽、禅、人工知能、認知科学、言語学、分子生物学を横断しつつ、科学と哲学と芸術のエンターテイメントに昇華させている。 ざっくりまとめてしまうと、書のエッセンスは、エッシャーの『描く手』に現れる。右手が左手を、左手が右手を描いている絵だ。「手」の次元で見たとき、どちらが描く方で、どちらが描かれている方なのか、

    『ゲーデル、エッシャー、バッハ』はスゴ本
    takanorikido
    takanorikido 2014/05/12
    なつい。
  • 『人間は料理をする』はスゴ本

    火・水・空気・土に因んだ料理に挑戦しながら、最新科学と古典文学を縦横に行き交い、料理の文明史を語る。加工品と健康のパラドクスを嘆き、農耕を始めたのは酒のためと説き、細菌を含んだ超個体としての人間の質に迫る。鋭い洞察に唸らされたり、危なっかしい料理にヒヤヒヤさせられたり、かぶりつく瞬間の描写にゴクリと喉を鳴らしたり、問題の警鐘に首をかしげたり、忙しい読書になる。 例えば火の章、バーベキューのプロに弟子入りし、豚の丸焼きに挑戦する。バーベキュー原理主義に則り、じっくり時間をかけて、「生きた」オークとヒッコリーのチップで焼いたものは、著者の人生を一変させたという(以後、自分が焼いたほとんどの料理を「グリル」と呼ぶようになるくらい)。自宅で再現してしまう行動力(+それだけの庭)が羨ましい。その、豚を焼く過程をつぶさに観察しながら、「消化の外部化」を考察し、ホメロスの事風景を想像する。 つま

    『人間は料理をする』はスゴ本
  • 『食品偽装の歴史』はスゴ本

    嫁さんがぷんぷん丸でござる。 何ごとかと聞いてみたところ、「芝エビがね!」「ローストビーフが!」とのこと。なるほど品偽装か。年末とかに定期的に流行るよね。確かにブランドイメージは傷つくかもしれないが、エビや牛肉に限った話じゃないよ。安さを追求した(追求させた)結果なんだし。 「それ、何のこと?」と問われる。ほら、回転寿司の「マグロ」があるじゃない。魚屋の結構な値がついているマグロが、コンベアの上だとなぜか安くなるのは、営業努力だけじゃないよ(NAVERまとめ[代用魚])。「マグロ」に限らず、スーパーの「シシャモ」「ベーコン」のような、“安すぎるもの”には理由がある。世間には欺瞞が溢れているのだから、嘘ノー残デーとか偽乳のほうが実質的に問題だろ……と言ったら「一緒にすんな」と怒られた。 ちょっと思い出すだけでも、BSE(狂牛病)や毒ギョーザ、雪印といったキーワードから、産地偽装や賞味期限の

    『食品偽装の歴史』はスゴ本
  • 猫専門書店「にゃんこ堂」いってきた

    珍しい専門店「にゃんこ堂」。とはいっても、神保町の姉川書店という普通の屋の中に棚がある構成で、いわば書店内書店なのだ。客足が途切れず、好きホイホイとなっている。 エッセイ・コミック・写真集、絵小説・専門書と、ひたすらづくしで、好きにはたまらない棚だろう。大型書店で限定期間で、を揃えることはあっても、ここのように常設しているのは珍しい。専門ネットショップ「書肆 我輩堂」にも悶絶させられるが、ここのように実際に手に取れるのも嬉しい。 たぶん、今あなたの頭に浮かんだはだいたいある。『100万回生きたねこ』『語の教科書』『綿の国星』あたりがピンとくるが、ありったけを貼っておくので、あなたのイチオシがあるかどうか、探して愉しんでくださいませ。 『ネコを撮る』という発想がイイ 『ノラや』『綿の国星』は鉄板ですな 『ねこのオーランドー』も定番と聞く と写真

    猫専門書店「にゃんこ堂」いってきた
  • 「貧乏人の経済学」はスゴ本

    経済学者≒ソフィスト」と冷やかに観察しているが、書は例外。 なぜなら、後知恵の机上論を分かりよいストーリーに押し込んで一丁あがりにしないから。あらゆる問題を一般原理に還元し、紋切型に落とし込む発想を拒絶するから。解決策はランダム化対照試行(RCT:random control test)によって検証済のものだから。 紋切型の経済学者が唱える「銀の弾丸」はないものの、「こんな状況下でこういう対策を打つと、確かに効果が期待できる」といったシナリオは描ける。面白いことに、そのシナリオを支える理屈は、「いま」「ここ」にも適用できるセオリーであるところ。わたしが貧困の罠に陥っていない理由は、わたし個人の努力よりも、社会システムに依拠しているものが大であることが分かる。見えるもの(社会保険、公衆衛生、教育システム)だけでなく、そこからくる見えないもの(安心、安全)に二重三重に保護された「わたし」が

    「貧乏人の経済学」はスゴ本
  • 「コミPo」で描いてみた

    マンガが「ポッと描ける」から「コミPo」って、どんだけ安直なネーミングやねん… ……と始めたところ、すげぇすげぇ、笑ってしまうほど簡単にできた。絵を描くは「ドラッグ・ドロップ」で、ポージングや表情などの細かいとこは「メニューから選択」でお終い。フキダシのせりふをヒネるところが一番苦労したりする。どんだけ直感的かというと、わたしの娘(園児)がサクサク作れるくらい。ちなみに、上のマンガは15分ででけた。マンガを「描く」ためのドローツールというよりも、マンガを「創る」ためのオーガナイザーだ。キャラを置いた後、ポーズやカメラアングルを試行錯誤できるのが、「マンガを描く」のと決定的に違うところ。この試行錯誤が楽しくて仕方ない。ネームさえ決まれば、あとは流れ作業、次のやつは15分で完成。 簡単にできるようになったからこそ気づいたのが、ネームの難しさ。描くのは単純作業なのよ。けれども、「何を」「どう」描

    「コミPo」で描いてみた
  • 子ども兵──「見えない」兵士たち

    このエントリのまとめ 子ども兵とは、男女問わず18歳未満の子どもの兵士のこと(Child soldier)。その姿は、発展途上国の武力紛争で見られ、物資の運搬や事等の作業のみならず、実際の戦闘、かく乱、誘拐、スパイ活動、さらには自爆テロの弾頭として「消費」される。少女の場合は、兵士に「」として与えられ、性的虐待にあったり、身の回りの世話などをさせられたりすることが多い。 子ども兵は成年兵と比べ安価で使い捨てが可能であり、政府側も反対勢力側も、拉致したり誘拐したり唆したりして、動員する。ただし、各組織は、子ども兵があってはならない存在だと認識しているため、国連やNGOの調査に対して、子ども兵など存在しないと答えており、実態は隠されている。子どもは紛争の中で運良く生きながらえても、成年兵へと姿を変えて見えなくなっていく。 生き長らえる子どもは少数で、命を落とすことによって、文字通りこの世の

    子ども兵──「見えない」兵士たち
  • 名文どろぼう

    「エレベーター読書」と名づけた時間がある。 カイシャのエレベーターに乗っているわずかなあいだだけに読むを持ち歩き、その十数秒集中する。短いブツ切り時間なので、詩集や箴言集になる。琴線を弾くフレーズは手帳に留め、ネタとして使わせてもらう。 そんなエレベーター読書に最適なのが、「名文どろぼう」。著者は読売新聞の名コラムニスト。わたしのように、ハート抉る寸鉄を書き留めておいたものの蔵出しだそうな。小林秀雄からスティーヴン・キング、落語や辞典、六法全書まで巻き込んで蒸留された名文たちが紹介されている。 たとえば、こんなん。 いい人と歩けば祭り 悪い人と歩けば修行 ───小林ハル 自動的にソクラテスを思い出す。これだ→「結婚はいいことだ。良い女と一緒になれば幸せになれるし、悪い女と一緒になれば哲学者になれる」。名言をきっかけに自分の記憶を掘り起こす愉しみがある。 胸に刺さるやつもある。 夢は砕けて

    名文どろぼう
  • ゲームで子育て「オブリビオン」: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    ゲームばかりしているとバカになる」と言われて育って親になった。 「ゲーム脳の恐怖」をマに受けてDS狩をするような親がいるいっぽう、子どもといっしょに「イナズマイレブン」に興じる親もいる。てか豪炎寺最強なんだけど。それでも個人技だけではジリ貧で、戦術も要求するかなり高度なゲームなり。 親としてはイナズマもいいけれど、もっと良い(=わたしの価値観で素晴らしいと評価する)ゲームをやってほしい、と思っている。これは親のエゴ丸出しなんだが、その上で選べばよいかと。良いものを知らずにいると、(わたしの価値観に照らして)もったいない、という感覚。たとえば「ワンダと巨像」、たとえば「Ever17」、たとえば「Rez」…… そして、たとば「オブリビオン」。これはXBOX360購入したとき、「鉄板の2」と友人に紹介されたもの(ちなみにもう一は、「バーンアウト・パラダイス」[レビュー])。メインシナリオ(

    ゲームで子育て「オブリビオン」: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
  • 命がけのオナニー「デス・パフォーマンス」は劇薬 【成人・紳士限定】: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    このエントリはエグいかもしれない。苦手な人は読まないことをオススメ。 命にかかわる自慰行為や、ご家庭での頭蓋貫通、四肢切断愛好のレポート。ふつうのひとにはオススメできないが、好きな人にはたまらないだろう。興味位で手を出すと吐ける。 いきなり警告がつきつけられる。【警告】 文で紹介されたボディーモディフィケーション(身体改造)および性的行為を実践してはならない。もしここにあるような危険行為の衝動に駆られた場合は、セラピストの診療を受けて欲しい。論文寄稿者、編集者、および出版社は、読者が記述内容を実践した場合の責任を一切負わない。 そうした「身体改造」や「危険な自慰」を追求した結果、死亡したり重い後遺症になったりした事例を、検証写真つきで再現している。もとはメディカルレポートや検死報告を元にしており、淡々とした筆致が異常性を際立たせている。 快楽を追求するあまり自慰死に至った話は、おぞまし

  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 最も古い「最近の若者は…」のソース

    「近頃の若いやつときたら…」という枕詞は、「なっとらん」と続き、さらに「わしが若い頃は…」と説教モードになる。これは「たらちねの→母」や、「とりあえず→ビール」と同様、慣用句として扱われるべき。したがってこの場合は、「母」や「ビール」と言いたいように、「わしが若い頃は…」と自慢話がしたいだけ。 そんなジジイババア連中も、「若いやつ」だったときがあり、その当時は、やっぱり「最近の若者は…」とやり玉に挙げられてた。そして、耳に痛い「なっとらん」部分を更生しないまま、オッサンになり、ジジイになる、オバサンになり、ババアになる。 ■昔から言われていた「最近の若者は…」 変わったのはツラの皮の厚さだけという爺婆に向かって、「そのセリフ、大昔から言われてたんですよね」なんて返すと、途端に防御の姿勢をとる。自分がそう言われていたことと、その「欠点」がエエトシこいても直っていないことに思い至るのか、顔を真

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 最も古い「最近の若者は…」のソース
  • 陰毛と無毛のあいだ「芋虫」: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    乱歩のアレを丸尾末広がマンガにしたやつ。濃く、エロく、成人限定。 トシとったなぁと実感するシーンは日常に多々あるが、非日常では「白板に反応しなくなった」、これに尽きる。無毛にはぁはぁしてたのは遠い日のこと、今では茂えてないと、萌えないし燃えない。密生した箇所に、強い欲情を感じる年頃なのだ。これは、オトナになったというよりもむしろ、オヤジになったんだなぁとつくづく思う。 マンガ化された「芋虫」で、もっとも気に入ったのは、語り手でもあるのジャングルのようなそれ。屈した情欲が、下半身に燃え上がっているように映える。さしずめ、黒い炎というべきだろう。濃い陰毛は、口でどれほど否定しても、淫蕩の証拠なのだと解釈する。いっぽう夫はすべすべとした肉塊のようで対照的なつくりとなっている。 傷痍軍人である夫との生活感が変にリアルで、あのうだるような夏のムシ暑さがフレームを通して伝わってくる。夫は戦争で両手

  • 近未来ならぬ現未来の海洋SF「イルカの島」

    ちと早いが、夏にぴったりの一冊。浜辺で読むとなおよろし。 アーサー・C・クラークが、こんなにあざやかなジュヴナイルを書くなんて。人類存在の根源を問うような重厚なハードSFと思いきや、肩透かしを喰らう。書かれたのは1962年、この時代からすると近未来サイエンス・フィクションなのかもしれないが、読んでる今から見ると、現未来小説になる。舞台は2010年(今だ!)のグレートバリアリーフで、少年とイルカの交流を描いているものの、まさに「今のいま」の話にも取れる。 というのも、水中マイク(ハイドロフォン)を使ってイルカとのコミュニケーションを図るのだ。「イルカ語」なんて代物で、意思の疎通を図り、イルカ側も人の気持ちを汲み取ろうとする。カリカチュアライズされているものの、東京ディズニーシーの「タートル・トーク」が近い世界になるかも。ネタなのかマジなのか分からないが、商品化されている「バウリンガル(犬語翻

    近未来ならぬ現未来の海洋SF「イルカの島」
    takanorikido
    takanorikido 2010/04/14
    ガイア教シリーズで登場予定あり。シャチを開頭手術して電極突っ込んで電気ショックでイルカ食わないように調教する(!)話があったり、スプートニクという名前のイルカ(!)が出てきたり時代を感じておもろいぞ。
  • おもしろうてやがて悲しきコンドーム「コンドームの歴史」

    良いコンドームで、良い人生を。 コンドームを軸に、文化史、医学史、宗教史、技術史を横断的に俯瞰しながら、避妊具から性病予防、奇想天外な使い方を紹介する。そして、人類に対し、この道具がいかに偉大な役割を果たしているかに気づき、驚かされるだろう。次に使うときは、おもわずまじまじと見つめてしまうに違いない。 コンドームの歴史は避妊技術歴史。ファラオまでさかのぼると、パピルス製のコンドームが登場する。紙のコンドームをつけてまでいたすとは、間違った畑に種をまくという事態を権力者がどれほど心配していたかを如実に物語っている。布製だったり魚の浮き袋や腸を使ったりと、涙ぐましいテクノロジーの進歩(?)が語られる。今なお残る最古のコンドームは、1640年にブタの腸で作られているそうな。洗えば再利用可能で、さすがスウェーデン製、エコだね。いっぽう最新のコンドームはオカモト製で、0.02mmという驚異的な薄さ

    おもしろうてやがて悲しきコンドーム「コンドームの歴史」
  • マクニール「世界史」はスゴ本

    800ページで世界史を概観できる名著。 「シヴィライゼーション」という文明のシミュレーションゲームがある。暇つぶしのつもりで始めたのに、暇じゃない時間まで潰されてしまう危険なゲームだ。マクニール「世界史」もそう。それからどうなる?なんでそうなる?に次々と答えてくれる書は中毒性が高く、読むシヴィライゼーションといってもいい。 ゲームのように面白がれないが、ゲームのように熱中して、マクニール「世界史」の最新完訳版を読む。世界で40年以上にわたって読み続けられており、blog/twitter/tumblr でスゴいスゴいと噂には聞いていたが、たしかに素晴らしい。何が良いかっていうと、「眠くならない歴史」であるところ。 話は少しさかのぼる。流行に乗っかって教科書開いたはいいが、あれだね、睡眠導入剤として最適だね、山川世界史。パブロフのなんちゃらのように、開いた途端、急速に眠くなる。「メソポタミア

    マクニール「世界史」はスゴ本
  • 官能小説の奥義

  • 「フォーサイト」の次は、これに決めた!

    新潮社のフォーサイトが休刊するにあたり、代替を探していた[URL]。たくさんの有益なアドバイスをいただき、とても感謝しています。リサーチと呻吟の結果、以下の雑誌を定期購読することに。 フォーリン・アフェアーズ・リポート COURRiER Japon まず、フォーリン・アフェアーズ、これはスゴい。アメリカの外交問題評議会によって創刊された外交・国際政治専門誌で、最も影響力のあるそうな[Wikipedeia:フォーリン・アフェアーズ]。「フォーサイト」でいうなら、巻頭リポートに相当するネタが3倍入っている。さらに、ホット・イシューに対応する「特集」が3-4の論文、フォーラム、対談形式で集められている。マネジメント層(しかもかなり上の)での政策決定の材料として充分。 たとえば今号(2010年1月)の「中国の台頭の戦略的意味合い」を読むと、中国をステレオタイプに描く日経○○との差が際立つ。中国

    「フォーサイト」の次は、これに決めた!
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: たしかに、プラトンは「最近の若者は…」と言っていた、が…

    このエントリで主張したいことは2つある。 たしかに、プラトンは「最近の若者は…」と言っていた。しかし、若者批判の意味で述べたのではなく、民主政体の比喩として言った わたし自身への戒め:ネット「だけ」を検索している限り、「見つからないのは、悪魔の証明」と嘯く資格はない。ネットに訊いている限り、得られる情報はウィンドウ枠から出られない 「最近の若者は…」とプラトン(紀元前427-347)が言ったとかいわないとか。わたしも調べたことがある。google センセイに訊くわけだ。「プラトン 最近の若者」か、あるいは、プラトンを「Plato」あるいは「Πλάτων」に置き換えて。文節を変えたり類語で広げたり、言語を変えたり、他のサーチエンジンしたり… 得られた中で、比較的まとまっている回答は、以下の通り。 「最近の若者はなっていない」という感じの文章は紀元前●●●年前から、石版?か何かに書かれていた。

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: たしかに、プラトンは「最近の若者は…」と言っていた、が…
  • この本がスゴい2009

    今年もお世話になりました、すべて「あなた」のおかげ。 スゴいは多々あれど、独力で発掘できるはずもないので、スゴを読んだ「あなた」を探す。好きなばかりで傷気味で、お山の蛙か、井の中の大将になったつもりのわたしにとって、「あなた」は良い刺激であり指針でありアドバイザーなんだ。 そう、好きなだけ読むのもいいし、屋さんだけで事足れりとしてもいい、それでも読みきれないほど。そして、自分の周りに壁を築いて、ヒキコモるのもアリ(わたし自身がそうだった)。時折みかける独善に陥っている人を反面教師として、自らを戒める。ブンガク小説ばっかり読んで、世界を分かった気になっている人、科学リテラシーこそ全てで他はクズだとのまたう人、それぞれの得意分野では天狗だろうが、外から眺めていると、こっけいで仕方ない。 そんな「わたし」にならないために、広く、深く、遠くまで「あなた」を探す。「あなた」のおかげで、こ

    この本がスゴい2009
  • スゴ本100

    いつのまにか1000エントリ超えてたので、ここらで100に絞ってみる。 このblogで「スゴ」認定されたもの、企画「この○○がスゴい」で挙げられたものを、100にまとめてご紹介。順序適当、偏見なし、ビジネス、サイエンス、エロマンガ。ブンガク、ビジュアル、なんでもアリ、啓蒙、アダルト、劇薬なんでもござれ。「ノンフィクション」、「フィクション」、そして「劇薬系・成人指定」の三立てでご紹介。番号は便宜上つけたものなので、ランキングにあらず。 こんなにスゴいに出合えたのは、すべてあなたのおかげ。いいはたくさんあるのだが、全部読んでるヒマもないし、探している時間も足りない。だからわたしは、スゴいを読んでいる「あなた」を探す。あるいはこのblogにやってきた「あなた」の言を待つ。そうしたツッコミやアドバイスをいただき、とても感謝しています。 この100リスト全て鉄板モノだが、「それをスゴ

    スゴ本100