浜松市で2012年12月、建築会社経営の男性(当時68歳)の遺体が見つかった事件で、殺人などの罪に問われた同市の歯科医師、藤井敏美被告(63)の裁判員裁判が14日、静岡地裁浜松支部(山田直之裁判長)で始まった。被告側は起訴内容を一貫して否認しており、裁判の争点を絞り込む公判前整理手続きが10年前の裁判員裁判制度導入後、最長の6年2カ月に及び、初公判が開かれない状態が続いていた。 起訴状によると、藤井被告は12年7月12日ごろ、同市内で知人の高森繁治さんに睡眠導入剤を投与して意識をもうろうとさせた上でクロロホルムを吸引させるか、その他の方法で殺害し、遺体を遺棄したとされる。藤井被告はこの日の初公判で「全てにおいて違っている」と無罪を主張した。証人尋問を予定していた遺族が体調不良のために出廷できず、冒頭陳述などは行わずに閉廷した。 この記事は有料記事です。 残り386文字(全文755文字)