私は現在、リサーチャーとして、日用品・化粧品業界の市場調査を担当し、企業のマーケティング課題から調査企画・設計、分析を行っています。最近、さまざまな企業の調査担当者から、「顧客の潜在ニーズを発見するにはどのようにしたら良いだろう?」といった相談が増えています。これは、消費者ニーズの多様化、デジタル環境の変化による情報の変化、社会・マーケットの変化の中で、過去の成功事例のマーケティングでは通用しなくなってきたためだと捉えています。 このような変化の中、今求められているのは、“消費者の行動(事実)を基点に、消費者の奥にある気持ち・真意にまで踏み込み、洞察すること”です。その手法として、以前から「行動観察」が注目されています。 「行動観察」とは、実際に生活者の行動を“見る・観察する”ことにより、無意識行動の背景に潜む、インサイトおよび、行動の背景にある本人が気付いていない深層心理を探りだす手法で