妊娠中に脳内出血を起こした東京都内の女性(36)が7病院に受け入れを断られた後に死亡した問題で、最初に受け入れを断った都立墨東病院(墨田区)の当直医は「シニアレジデント」と呼ばれる研修医だったことが分かった。10月は研修医が1人で当直する日が4日あったという。墨東病院は6月、シニアレジデント当直の場合は「原則として母体搬送の受け入れを制限する」と関連団体などに文書で通知していた。 経営する都病院経営本部によると、墨東病院の産科は6月末に医師1人が退職したことから、当直2人体制を維持できなくなった。このため関係者に対し、7月からの土・日曜と祝日の当直体制について「1人当直である上に、シニアレジデント当直の場合もありますので、ハイリスク分娩(ぶんべん)への対応は困難」と、受け入れ制限を文書で伝えていた。 シニアレジデントは2年間の初期臨床研修を終え、専門医を目指してさらに研修中の後期臨床研修医