事故から12年たった今も、澤田佳子氏の息子は意識がほぼない。24歳になった澤田武蔵さん。「時々微笑んでいるんですよ」と澤田氏は言う。「指1本で『はい』、指2本で『いいえ』と言っています」。 2008年、当時11歳だった武蔵さんは、長野県松本市にある柔道教室の稽古中に指導者のA氏に脳を負傷させられた。武蔵さんの両親は地元の柔道協会が属する松本市とA氏を訴えた。民事訴訟は交渉で和解。さらに重要なことは、刑事手続においてもA氏が最終的に有罪だと認められたことである。 「私はA氏を罰したかったのではありません。彼が息子に与えた痛みを理解してほしかったのです」と、現在は青少年スポーツ安全推進協議会で会長を務める澤田氏は言う。一部の柔道家が彼女を支持する一方で、冷たい視線を浴びせる人もいた。武蔵さんの双子の兄弟は学校で疎まれるようになった。 「体罰」は海外でも知られる日本語に 「全国柔道事故被害者の会
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