P-3C後継機の選定は長い間の侃々諤々の議論の末、自主開発が決定された。開発にあたっては、航空自衛隊(以下、空自と言う)の次期大型輸送機との共同開発方式が採用された。これにより開発経費の節減を図ることとし、両事業の同時立ち上げを可能とした。 P-1開発は、機体・エンジン・アビオ(搭載電子機器)を同時に開発するという過去にも類を見ない難しい事業に挑み、ついに海自および航空・防衛産業界の長年の夢を実現させた。まさに日本の新しい宝の誕生と言える。現用のP-3Cに比して格段の性能・機能の向上が図られた最新鋭機に大きな期待がかけられている。 一方、同じP-3Cを運用してきた米海軍は、専用の機体開発は行わず民間機として実績のあるボーイング737を母機としてP-3Cのアビオの発展型などを搭載する方式を選択した。 こちらの開発も順調で、2013年には、「P-8A」として部隊配備される計画である。P-3Cに