食中毒による営業停止命令の期間中に営業し、再び食中毒を起こしたとして、大阪府は5日、寝屋川市香里本通町の割烹(かっぽう)料理店「香里亭(こうりてい)」を期限を定めない営業禁止にした。府食の安全推進課は「営業停止中に営業した例は聞いたことがない」という。 同課によると、香里亭で3月29日夜、刺し身などを食べた男女6人が食中毒を起こし、寝屋川保健所が今月2日の営業停止を命令した。しかし、店は2日夕、63〜74歳の男女4人の予約客にタイやイカの刺し身などを提供し、この4人も下痢などを起こした。客の親族から連絡を受けた同保健所は香里亭の食事が原因の食中毒と断定した。全員軽症という。 経営者の竹井貞夫さん(78)は「予約客の連絡先を聞いておらず、事前に断れなかった。申し訳ないと思い、この客のためだけに店を開けてしまった。今にして思えば、断るべきだったと反省している」と話した。