2012年1月13日 田中 宇 昨年12月17日に金正日が死去し、北朝鮮は不安定な政権移譲期に入ったとされる。若造の金正恩が主導権を発揮しようと無茶して韓国に戦争を仕掛けるとか、12月30日に喪が明けた後が危ないといった予測報道も見た。しかし年が明けても、北朝鮮をめぐる事態は今のところ不安定になっていない。 (Cunning Kim confounds to the last) 韓国の李明博大統領が、年頭のテレビ演説の中で北に対話を呼びかけた。すると北は、李明博を「親米でファシストで凶暴な悪の頭目」と呼び、李明博とは決して交渉しない方針を、北の最高意志決定機関である国防委員会が発表した。こうした事態からは、金正日の死後、朝鮮半島がかなり不安定になっているようにも見える。 (NKorea calls SKorea president 'chieftain of evils') しかしその一方