★ 以下の文は、アイン・ランドが『水源』執筆時に同時に書いたAnthemの全訳です。なぜか、この中編小説だけが、版権が切れています。だから、勝手に訳して勝手に発表してもいいようです。だから、そうします。これは、2003年の夏に私が天中殺にも大殺界にもめげずに訳したものです。ある出版社から出版してくれるというお話をいただいたのですが、その後その出版社のご都合で、そのお話は消えたようです。ですから、ここで発表することにしました。 ★ 私は、ジョージ・オーウェルの『1984』(1949)のネタのひとつは、この『アンセム』だったのではないか?と疑っています。このファンタジーは、まず英国で出版されました。オーウェルは、同時代の女性作家によるSFから、ぱくっていたらしいことは、すでに研究されていますから、可能性が全くないとはいえません。ただし、ぱくろうが何しようが、『1984』の方が、はるかに偉大な作