イブン・ジュバイル(アラビア語: ابن جبير、 Ibn Jubayr、 1145年9月1日[1] - 1217年11月29日)は、12世紀から13世紀にかけて活躍したムスリムの旅行家。 1183年から1185年にかけてのメッカ巡礼の旅行記『イブン・ジュバイルの旅行記(旅路での出来事に関する情報覚書、rihla Ibn Jubayr)』は巡礼の紀行として優れたものとみなされ、イブン・バットゥータの旅行記を記述したイブン・ジュザイー(英語版)ら多くの人間が旅行記の記述を借用した[2]。後世の著述家は、イブン・ジュバイルの旅行記を紀行文の手本とした[3][4][5]。旅行記には巡礼の儀式とその意義について解説されており、巡礼を志すムスリムにとっての指南書としても優れている[6]。優れた紀行文としてのみならず、当時の十字軍[5]、ノルマン朝(オートヴィル朝)統治下のシチリア史についての状況
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯ ●プロフィール これまでの仕事 ●〔1〕 2012年まで (一部の作品については、フルテキストへのリンクを含む) 著作目録pdf ●〔2〕 2013年以降 《電子ディスカッション・ペーパー》 ●新しいノート(2013年以降) 2012年以前のもの ●研究ノート ●読書ノート ●短評集 ●フェイスブックへの書き込みより ●講義・講演・研究報告などの記録(2013年度以降) ●連絡先 ●ツィッター @NobuakiShiokawa 『国家の解体――ペレストロイカとソ連の最期』(東京大学出版会、2021年)が刊行されました。 長年取り組んできた著作がようやく刊行されました。厚すぎる著作であり、かつ高価すぎる本ですが、少しでも多くの読者の手に取っていただけるなら大変幸いです。図書館などへの購入リクエストもよろしくお願いいたします。 外形の写真。 内
イブン・バットゥータ(ラテン語: Ibn Baṭṭūṭa、アラビア語: أبو عبد الله محمد بن عبد الله اللواتي الطنجي بن بطوطة, アブー・アブドゥッラー・ムハンマド・イブン・アブドゥッラー・アッ=ラワーティー・アッ=タンジー・イブン・バットゥータ、イブン= バッタトゥ、1304年2月24日/25日 - 1368年/69年)は、マリーン朝のモロッコ人[1]。 彼の旅行記『諸都市の新奇さと旅の驚異に関する観察者たちへの贈り物』(تحفة النظار في غرائب الأمصار وعجائب الأسفار tuḥfat al-nuẓẓār fī gharāʾib al-ʾamṣār wa-ʿajāʾib al-ʾasfār、通称Riḥla, リフラ)にまとめられた広範にわたる旅行で知られ、30年間をかけ既知のイスラム世界、そして非イ
今年8月、イスラム国の攻撃を逃れてドホークへ避難してきたイラクのヤジディ教徒たち。 Photograph by Ari Jalal / Reuters 今年8月、まるで聖書の世界を見ているかのような光景がテレビ画面を埋め尽くした。イスラム国の攻撃を逃れ、イラク北部に拡がる不毛の荒野シンジャルの山中へ追われた数万というヤジディ教徒たちの姿である。クルド人の少数派である古代宗教ヤジディ教は、イスラム国から悪魔崇拝とみなされている。 ヤジディ教は、中東で数千年もの間生き続けてきた数ある宗教的少数派の一つである。他にも、コプト教、サマリア教、ゾロアスター教などの宗教がある。しかし、イスラム教の過激化やその他の政治的抑圧が増すにつれて、こうした宗教は先の見えない将来に不安を抱えている。 イギリスおよび国連の外交官を務めた経験を持つジェラード・ラッセル(Gerard Russell)氏は、今でもこうし
辺境を行くノンフィクション作家、高野秀行さんと歩く「隣の外国人」企画。取材は、東京郊外の和風喫茶店で、なぜかサウジアラビアのイスラム法学者のファトワ(宗教見解)をユーチューブで聞くことから始まった。期待通り、全く想定していなかった展開だ。 話は「今日、すごく重要なことがありました」という高野さんのメールから始まった。 高野さんによると、サウジの著名なイスラム法学者オサイミーン師が、「めいてい作用のないアルコール成分についてはハラル(合法)」というファトワ(宗教見解)を出したのだという。 高野さんの友人のスーダン人女性アワーティフさん(36)の悩みは、和食の大半はみりんや酒を使っているため、食べられないことだった。お菓子も同じく、食べられないものが多い。イスラム教徒は飲酒が禁じられている。よきイスラム教徒たらんとするアワーティフさんは、たとえ調味料としてわずかに使っただけでも、酒を使った食品
世界はこのままイスラーム化するのか (幻冬舎新書) 作者: 島田裕巳,中田考出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2015/10/15メディア: 新書この商品を含むブログ (3件) を見る Kindle版もあります。 世界はこのままイスラーム化するのか (幻冬舎新書) 作者: 中田考,島田裕巳出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2015/10/14メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 内容紹介 移民、難民、驚異の人口増加率で2030年、22億人に なぜイスラーム教徒だけが増え続けるのか? 近代以降、世界は先進国のキリスト教文化圏の価値観で回ってきた。それが今、資本主義システムへの不信感と共に、根底から揺らいでいる。実際、ヨーロッパではクリスチャンの教会離れが深刻化し、キリスト教は衰退の兆しを見せている。そこに、ムスリムの人口増加、移民・難民流出問題が加わり、イスラ
「コーランには本当は何が書かれていたか? 」という問いかけは、そのままの形で魅力的な問いだと言っていいだろう。私は井筒俊彦の翻訳でコーラン(クルアーン)をすべて読んだことがあり、そして聖書についても一応ではあるが全巻通して読み、それなりに理解はしたが、さてでは、コーランには本当は何が書かれていたか? と問われたとき、私は残念ながらアイロニカルな答えしか出すことができない。それは、聖書には本当は何が書かれていたか? という、自分の、おそらく青春をかけたとしてもよい問いかけがもたらした惨めな姿に近いものである。 幸いにしてアイロニーは、ユーモアが一時の気休めであるのと似て、答えではない。だから私は今でも静かにその問いに向き合う。本書『コーランには本当は何が書かれていたか? 』(参照)は、そうした自分の思いに添ってちびちびと、そして対話するように読んでいった。そのように読む書籍でもあった。 当初
「イスラーム国」関連の解説仕事の刊行情報をまとめていく作業の続き。 そういえば『公研』に対談を出していた。 池内恵・山形浩生(対談)「「イスラーム国」に集まる人々」『公研』2014年10月号(第52巻第10号・通巻614号)、36-54頁 『公研』の発行元は公益産業研究調査会という電力系の団体。『公研』は会員企業とメディアなどの決まった配布先にのみ流通している、一般には手に入りにくい媒体だが、政治経済や国際関係についての情報誌として質は非常に高い。非営利なので、商業出版ではもう不可能になったハイブローな特集や議論の切り口が可能。研究者が噛み砕いて話したことをそのまま載せてくれるし、的確に編集してくれる。 電力会社が団体のスポンサーになっているので電力業界には当然広く流通している。また、出版やメディアの業界にはどこからか入手して丹念に読んでいる人がいる。書き手である研究者の動向を察知するのに
池内恵(いけうち さとし 東京大学准教授)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について、日々少しずつ解説します。有用な情報源や、助けになる解説を見つけたらリンクを張って案内したり、これまでに書いてきた論文や著書の「さわり」の部分なども紹介したりしていきます。
司馬遼太郎「十六の話」(中公文庫)という本を読んだ。 ================= 二十一世紀に生きる人びとへの思いをこめて伝える「歴史から学んだ人間の生き方の基本的なことども」。 山片蟠桃や緒方洪庵の美しい生涯、井筒俊彦氏・開高健氏の思想と文学、「華厳をめぐる話」など十六の文集。 新たに井筒俊彦氏との対談「二十世紀末の闇と光」を収録。 ================= 司馬遼太郎が井筒俊彦さんを回想しながら書いている文章と、過去のふたりの対談が本に書かれている。 井筒俊彦先生は、イスラム学者・言語学者の先生。対談を読んで、ほんとにたまげる。 司馬遼太郎自体も相当すごい人なはずなのに、司馬さんが「20人の天才がひとりになった人だ」と、井筒先生を心の底から尊敬していて恐縮しきりの様子が出てくる。 すべてのエピソードが超人的ですごい。 井筒先生は、『意識と本質―精神的東洋を索めて』(岩
「名誉の殺人」とは、結婚前に肉体関係を持った女性などをその家族が殺し、一族の「名誉を回復する」こと。中東や南アジアなどで行われている。 こう書けば、『生きながら火に焼かれて』という本を思い出すHONZ読者も多いかもしれない。ヨルダン川西岸地区の若い女性が恋人と肉体関係を持ったため、義兄が彼女にガソリンをかけ、火をつけて殺そうとするが、なんとか助けだされた体験を、火をつけられた女性自身の言葉で綴ったノンフィクションだ。この作品は十分に衝撃的だったが、それでも読み手としては救いのようなものがあった。特異な社会の酷い男たちが女性を苦しめ、虐待し、殺している、と考え、単純にそれを憎み、憤ることで、気持ちを少しは落ち着けることができたからだ。 しかし主にトルコでの事例を扱った本書の読後はもっと複雑だ。なぜなら本書は、名誉の殺人を行った側、すなわち、かわいがっていた妹や娘、愛していた母親を手にかけ、刑
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