中国・南宋時代の思想家、陳亮の「同床異夢」という言葉があります。同じことをやっていても、心の中ではまるで別の方向を向いているという意味ですが、今回の日米首脳会談については、正にこの「同床異夢」という表現が当てはまるように思います。共通の問題に関して討議がされており、表面的には両国の良好な関係が確認されたように見えますが、その一方で、日米の世論は余りにも「別の方向性を向いている」、そのことを図らずも今回の会談は浮かび上がらせたように思うからです。 そもそもアメリカでは今回の大統領のアジア訪問に関しては、それほど大きく取り上げられていません。例えば、オバマ大統領が羽田空港に着いたのが日本時間の23日(水)の夕刻で、その映像はアメリカの同日の朝7時のニュースに間に合ったのですが、NBCの報じ方は「あのケネディ大使の赴任している日本」にオバマが行っている、というまるで「セレブ大使」のスター性を前面
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