〈明日のあなたは今日のあなたより確実に価値が下がっている〉 〈平凡な若い女の子は、中年の美人よりもずっとモテる〉 〈女性の場合、男性から相手にされるのは30代後半が限度であろう〉 のっけから引用で恐縮だが、これらは本書に書かれている著者の本音のごく一部である。要約すると「女は若いのがいちばん!」といったところ。なんとも、身も蓋もない話である。 評者(30代半ばの独身女)にとって、これほど苦痛な読書というのも久しぶりだった。本書を読んでいる途中、何度「この本、やっぱりやめます!」と編集者に向かって叫びたい衝動に駆られたことか。 そんな本を著わした人物は、現在43歳、未婚、地方の私立大学で心理学を教える専任講師。彼女いない歴=年齢という自称「恋愛弱者」が、5年の歳月と約300万円の費用をかけて行ってきた「結婚活動」の詳細と、活動を通じて得た教訓を披露したのが本書である。 結婚活動の主な内容は、
![ボクは300万円を費やして売れ残った~『崖っぷち高齢独身者』 樋口康彦著(評:澁川祐子):日経ビジネスオンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/05f492a9ba706b05ca8fd61b1840b099fb59fdc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fimages%2Fn%2Fnbo%2F2011%2Fcommon%2Fnbologo_ogimage.png)