まずは1枚の写真から。真ん中に映っているのは1本の酒瓶。その裏側のラベルの文字を、男性がじっとのぞき込んでいる。「天の戸」の醸造元の浅舞酒造(秋田県横手市)が今月10日、ホームページにアップした写真だ。その下にある「何を信じれば良いのだろう」という文章を読んでからもう1度写真を見直すと、この男性の嘆きの意味がわかる。ラベルの文字でもっとも大切な部分を、修正テープで消している写真なのだ。 「何を信じれば良いのだろう」 問題が発覚したのは5日。農協の上部組織、全国農業協同組合連合会(全農)が出した「肥料の回収および農産物への対応について」というリリースが、各地の農家を不安におとしいれる。全農が太平物産(秋田市)から買い、農家に売った肥料の成分が表記と違っていたことが明らかになったのだ。 全農によると、太平物産の肥料の成分がおかしいと気づいたのが10月6日。これを受け、太平物産がつくっている75
![農家の努力をふみにじった偽装メーカーの大罪:日経ビジネスオンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d7afa800724a3879cf41b587ee228b1de0cb6c55/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fatcl%2Freport%2F15%2F252376%2F111700020%2Ffb.jpg)