北朝鮮に中古タイヤを不正に輸出していたとして、福岡県警や北海道警などの合同捜査本部が今月上旬、福岡市博多区の貿易会社などを外為法違反の容疑で捜索していたことがわかった。 捜査関係者によると、捜索を受けたのは博多区の貿易会社のほか、北海道苫小牧市のタイヤ輸出業者や東京都千代田区の海運会社など。これらの業者は税関に「中古タイヤを中国に輸出する」と申告しながら、実際には中国・大連を経由し、全面禁輸になっている北朝鮮に輸出していた疑いが持たれている。 核実験を受けた制裁措置として、北朝鮮に対する輸出は2009年以降、全面的に禁止されている。合同捜査本部や税関は捜索で押収した資料などから、輸出の時期やルートなど詳しい実態を調べている。