きっかけは彼の浮気だった。 当時大学3年生、結婚しようと約束した相手がいた。 そんな彼のパソコンを借りてネットにつないだところ 画面に現れたのは、別の女性に対するメッセージ。 「今の彼女と別れたら結婚しよう。」 相手の女を調べた。女は、合計5人いた。 同居していた彼の目の前で怒り狂い 相手の女の職場へ無言電話を繰り返した。 隠れて女が家に来たのを知ったときは 肘鉄で窓ガラスを破壊した。(自分が怪我をした。) 数針縫った後に、泣きながら彼に精神科へ連れて行かれた。 「自己愛性人格障害ですね」と診断を受ける。 自己愛性人格障害とは、文字通り とびきりの自己中なあまり 社会や自分に害を及ぼす”性格”の人を指す。 つまり性格があまりに捻じ曲がっていて 精神病のカテゴリに入れちゃうレベル、ということ。 そこから、週に1度、1年間の精神療法が始まった。 初期の精神療法は ”自分の記憶を一番古い順に掘り