日本の半導体産業を徹底的に潰してきたアメリカが、ここにきて次世代半導体の新会社「ラピダス」で日本と連携し始めた事情…日本が抱えることになる「米国依存」のリスク ラピダスが誕生した背景 国策会社ラピダスが先端半導体の量産化に向けて着実に布石を打っている。大型連休前の4月25日、北海道千歳市に開発と製造の拠点となる工場を建設すると発表したのだ。 同社は4年後の2027年に、電子機器の頭脳となるロジック半導体を2ナノメートル(10億分の2メートル)という極小サイズにまとめて量産化に漕ぎ着けることを目指している。このクラスの製品の量産化を実現した企業はまだなく、業界2トップの台湾積体電路製造(TSMC)や韓国サムスン電子が2025年の実現を目標にしている段階に過ぎない。そうした中で、ラピダスは2トップに追随し、1980年代のピークアウト以来、衰退してきた日本の半導体産業を立て直したいというのである
「またしても日本製の半導体が入っていない。今回もすべてサムスン製じゃないか!」 昨年二月に発売されたアマゾンの電子書籍リーダー「キンドル2」を分解した日本の半導体メーカーのエンジニアは落胆の声を上げた。近年のデジタル家電製品で数少ないメガヒットとなった米アップル社の携帯音楽プレーヤー「iPod」から日本製半導体が消え、国内業界に衝撃を与えたのが二〇〇二年。これに続き、昨年ヒットした「キンドル2」でもまた、日本製半導体が使われていなかったのだ。代わりにプロセッサーやメモリーなどの主要半導体部品は韓国サムスン電子製の半導体で占められていた。 昨今、日本のエレクトロニクス産業が世界市場で競争力を失い、「一人負け」の様相となっている。それとは対照的に、韓国企業、特にサムスン電子の「強さ」がまた一段と注目を集めている。昨年十月末に発表されたサムスンの〇九年第3四半期決算は、業績不振に苦しむ日本勢
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く