田中直紀防衛相は2日の衆院予算委員会でも、元防衛相で「軍事オタク」として知られる自民党の石破茂前政調会長の質問攻めに遭い、しどろもどろになった。石破氏はあきれながらも模範解答を提示。田中氏は教官の高説に耳を傾ける学生役に徹する「拝聴作戦」でその場をしのいだが、味方のはずの民主党議員からの質問で日米の「極秘」文書の存在を暴露してしまった。野田政権の命運は田中氏一人が握っている。(半沢尚久) 石破氏「中国の国防力に日米の『力の均衡』を維持する。それが『動的防衛力』だ」 田中氏「先生のご指摘どおりだと思います…」 動的防衛力は平成22年に策定した「防衛計画の大綱」で掲げた新概念で自衛隊の運用に力点を置く。石破氏は、部隊を全国に均等配備し防衛力の存在自体による抑止効果を重視した「基盤的防衛力構想」から脱却した理由を3度にわたり質問したが、田中氏はまともに答えられず、しびれを切らした石破氏の解説に救