能代市で、次世代エネルギーとして注目されている水素の活用に向けた試みが始まっている。宇宙航空研究開発機構(JAXA)能代ロケット実験場(同市浅内)で発生する水素ガスを企業や研究機関に提供し、製品開発や実証試験に役立ててもらう考えだ。 昨年6月には市とJAXA、秋田大、早稲田大による「水素ラボ構想」プロジェクトチーム(PT)が発足。ロケット実験場を核とした官学連携の取り組みを産官学への展開とすることが期待される。 水素は燃焼しても二酸化炭素(CO2)が発生せず、脱炭素社会の構築に貢献するエネルギーとされている。既に燃料電池などの形で実用化されており、発電なども含め今後の需要拡大が見込まれている。 能代ロケット実験場には、エンジンなどの実験用として液化させた極低温高圧水素の貯蔵タンクが備えられている。ただ、外部からの熱の影響などにより液体水素の一部がガス化することは避けられない。この水素ガスを
