【ワシントン=渡辺浩生】米南部メキシコ湾原油流出事故で、英メジャー(国際石油資本)BPは29日、流出を食い止めるため、26日に開始した封じ込め作戦が失敗したと発表した。BPは新たな方策を実施するが、流出のさらなる長期化は避けられそうになく、オバマ政権も、苦しい立場に立たされそうだ。 BPが26日に開始したのは、水深1500メートルの油井に泥などを流し込み、セメントで「栓」をする「トップキル」作戦。しかし、BPは29日になって米エネルギー省とも協議のうえ、流出の阻止に至らなかったと判断した。「われわれは次の手段に移るときだと考えている」としている。 作戦が失敗したことを受け、オバマ大統領は同日、声明を発表し「流出を止めるため、あらゆる責任ある手段を追求し続ける」と強調した。具体的には、深海ロボットを使い流出元のパイプを切り取り、原油を吸い上げる方法をBPに指示した。 石油掘削施設が爆発した4