「大学改革」という言葉が踊るが… 最近、新聞やWEB記事などで「大学改革」の四文字が目に止まるのは、大学に勤める私だけではないと思います。安倍政権にて大学改革が本丸とされ、今年9月発刊の「月刊経団連」の特集は、ずばり「大学改革」。 また、8月の読売教育ネットワークの「国立大学よ、世界を見てくれ」と題した赤石浩一氏(内閣府政策統括官)のインタビュー記事も話題になりました。10月に入ってからも日経新聞記事「研究分野の新陳代謝促す 財務省、若手の処遇改善提言へ」など、枚挙に暇がありません。 このような霞ヶ関でなされる官僚や大学の大御所、そして企業トップらの議論や提案に対して、 「もう、どうでもいいわ……」 そういう悲痛なため息が、教育、研究の最前線にいる大学人から聞こえてきそうです。このような文から始めると、以降、現場を知らない政策批判が続くと思われそうですが、ここで読者の方には早とちりしないで