何度も取り上げる話題で恐縮だが、最近日本では「格差」がひとつのキーワードとなり流行語とすらなってしまった。景気が回復してきたとマスコミで報道されてもいまひとつピンと来ない。これは大企業など一部の勝ち組ばかりに恩恵がいってしまって、負け組である自分にはまわって来ないからに違いない、けしからんというわけだ。しかし振り返ってみると、そもそも日本は世界で最も成功した社会主義国家であり、一億総中流とも言われたように貧富の差が少ない国である反面、そのために飛びぬけた才能ある人たちを冷遇してきたことや終身雇用制などがあるために経済の活力が損なわれ、その結果日本経済が停滞したのだという解釈が支配的になったことから、改革が必要だということになったのではないのだろうか?今の状況が現実にどの程度格差が拡大しているのかとか、構造改革の影響がどの程度格差拡大に寄与しているのかという事実関係の議論は一旦置いておくとし