タグ

ブックマーク / book.asahi.com (26)

  • 文學界新人賞・市川沙央さん 「なにか職業が欲しかった」ままならぬ体と応募生活20年の果てに 「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#1|好書好日

    第128回文學界新人賞 受賞作品「ハンチバック」 親が遺したグループホームで裕福に暮らす重度障害者の井沢釈華。Webライター・Buddhaとして風俗体験記を書いては、その収益を恵まれない家庭へ寄付し、Twitterの裏垢では「普通の人間の女のように子どもを宿して中絶するのが私の夢」と吐きだす。ある日、ヘルパーの田中に裏垢を特定された釈華は、1億5500万円で彼との性交によって妊娠する契約を結ぶ――。 療養生活という名の引きこもり 取材は市川さんが両親と暮らす自宅で行われた。お母さんに案内された部屋で、市川さんと目が合った瞬間、その射貫くような眼差しに気圧された。市川さんは筋疾患先天性ミオパチーという難病により、人工呼吸器を使用しているため、発話に大変な体力を使い、リスクもある。そのため取材も、あらかじめメールで回答をもらい、補足のみ、最小限お話いただく形をとった。 目力の強さはそれが市川さ

    文學界新人賞・市川沙央さん 「なにか職業が欲しかった」ままならぬ体と応募生活20年の果てに 「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#1|好書好日
    toya
    toya 2023/05/29
  • 図書館の可能性 知のアーカイビング、今こそ 東京大学名誉教授・根本彰|好書好日

    天井から下がる天蓋(てんがい)が目を引く岐阜市立中央図書館。2015年、複合施設内に開設した この19日から国立国会図書館によるデジタル化資料の個人向けネット送信サービスが始まり、20世紀中葉までの絶版等の資料209万点がネット上で読めるようになっている。欧米では図書館や文書館など公的セクターが担ってきた知のアーカイビング(保存・提供)が日でも身近なものになってきた。 リチャード・オヴェンデン著『攻撃される知識の歴史 なぜ図書館アーカイブは破壊され続けるのか』は、図書館や文書館に蓄積された知が災害や戦争ほかの人為的な破壊によって常に危機にさらされてきたと述べる。日でも震災や津波で図書館や博物館が破壊され、それを復旧するボランティア活動が行われたし、第二次大戦時に図書館員が蔵書を疎開させたことが知られている。 書は、知の意図的破壊が歴史的に横行し続けてきたことの報告であるが、著者が

    図書館の可能性 知のアーカイビング、今こそ 東京大学名誉教授・根本彰|好書好日
  • 「メイクがなんとなく変なので友達の美容部員にコツを全部聞いてみた」 迷えるメイク難民のための指南本|好書好日

    アイシャドウ「縦割りグラデ」のコツ ●「縦割りグラデ」は商品パッケージに書いていない最強テクニック 「ちゃんとアイシャドウをつけたつもりなのに、目を開けると全部隠れている!」 この状況を改善してくれる超簡単テクニックが「縦割りグラデ」です。まぶたの上で、2色好きな色を組み合わせるだけで、アイメイクが今より何倍も楽しくなります。 「縦割りグラデ」をおすすめする理由は2つ。 ・テクニックに依存せず、たとえどんなに不器用でも、色を楽しめる ・一重でも奥二重でも「塗っても隠れてしまう問題」が解決する グラデーションで入れる2色の組み合わせのルールは、目頭側が明るい色、目尻側が暗い色。色のバランスは半々。慣れてきたら応用で、目頭側を2/3にしてもいいですし、3色使っても楽しいと思います。 パンダの好きな組み合わせは、(目頭側)パール入りのオレンジ×(目尻側)マットな赤です。大人になると、パール入りの

    「メイクがなんとなく変なので友達の美容部員にコツを全部聞いてみた」 迷えるメイク難民のための指南本|好書好日
  • 力まないリサイクル 湊かなえ|好書好日

    私の住む市では、リサイクルセンターに古紙や空き缶などを持って行くと、その重量に応じて、スタンプカードに捺印(なついん)してもらえます。 小学生の頃のラジオ体操を思い出し、がんばって集めるぞ! と小さなお菓子や歯磨き粉の箱なども、平たくつぶして紐(ひも)でくくり、月末ごとに、自動車でリサイクルセンターに運ぶようになりました。 そして先日、ついにスタンプがいっぱいに! はりきって市役所の窓口に持って行き、クオカードと交換してもらいました。2冊目もがんばるぞ、と自分に誓います。 帰宅すると、家の中全体にすがすがしい空気が流れているように感じます。これぞ達成感。そのまま、リビングでタブレットを開き、ユーチューブの動画を再生しました。画面に現れたのは高原の美しい景色、ではありません。ゴミ屋敷です。片付けや掃除の動画に興味を持つようになったのは、自分がリサイクルを意識するようになってからです。 動画を

    力まないリサイクル 湊かなえ|好書好日
    toya
    toya 2022/04/25
  • 一穂ミチさん「スモールワールズ」インタビュー 不幸になる選択も、あっていい|好書好日

    『スモールワールズ』を手にする一穂ミチさん。兼業作家で、顔写真を公表せずに活動している=大阪市北区 お約束ありBLの旗手が「自由演技」の短編集 2008年のデビュー以来、50作以上のBL作品を書きつづけてきた。そこには、男性同士が恋愛し、最後は幸せに結ばれるという大前提がある。「『結末が読めてしまう』という声も聞きますが、BLは裏切らなさを保証するもの。裏切りのない幸せやときめきを求めるジャンルがあってもいい」 BLと一般文芸を「規定演技と自由演技」にたとえる。「BLは読者に望まれるお約束が明確に存在するジャンル。一般文芸はそれを全部取っ払った」 六つの短編は、文体も読み口も様々だ。離婚し実家に戻ってきた身長188センチの「規格外の姉」との夏を描く「魔王の帰還」はポップでさわやか。「ピクニック」はミステリー調で、生後10カ月の赤ん坊の死をきっかけに、家族の秘密が明かされていく。 「花うた」

    一穂ミチさん「スモールワールズ」インタビュー 不幸になる選択も、あっていい|好書好日
    toya
    toya 2021/08/17
  • 「ブラタモリ」で紹介できない京都を歩く 京大・高木博志教授の「ブラタカギ」、裏歴史に目背けず|好書好日

    「性や死を隠蔽した観光言説がなにをもたらすのか、考えて」 年間5千万人以上が訪れる京都市は、観光都市として世界的成功例だ。芸妓(げいこ)舞妓(まいこ)の「もてなし文化」など、イメージ作りのうまさが際立つが、一風変わった“観光ツアー”もある。京都大学人文科学研究所の高木博志教授の「ブラタカギ」は、学生や教職員をガイドする人気授業。「歴史は正も負も複眼的にみる必要がある。(テレビの)ブラタモリでは絶対紹介できない京都を歩きます」とは高木さんの前口上である。 この日は新京極から鴨川の河原に隣接する歌舞伎の南座、祇園をへて、豊国神社へと南下するコースだ。おしゃれな繁華街・新京極は、寺院が並ぶ寺町に隣接する。「寺とはかつて興行の場でもあった」と高木さんは言う。江戸時代の寺院境内の興行は、明治維新後、常設の興行地域に変貌(へんぼう)する。明治時代に歌舞伎や浄瑠璃や寄席、大正・昭和に映画館と、時代に応じ

    「ブラタモリ」で紹介できない京都を歩く 京大・高木博志教授の「ブラタカギ」、裏歴史に目背けず|好書好日
  • エコノミスト・崔真淑さんが選んだ「はたらくを考える本」 投資も仕事も、最後は誠実な人が笑う|好書好日

    文:朴順梨 写真:篠塚ようこ 崔真淑(さい・ますみ) エコノミスト。シーボン社外取締役、東京証券取引所特任講師、日経CNBC経済解説委員、昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員。経済学を軸に、経済ニュース解説、経済・資市場分析を得意とするエコノミスト・コンサルタントとして活動している。著書に『30年分の経済ニュースが1時間で学べる』(大和書房)、『日常が学びに変わる、ど素人もわかる経済学』(翔泳社)。 崔さんが選んだ、「お金やビジネスと、向き合うための」 1. お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ(糸井重里・邱永漢、PHP文庫) 2. ひたすら読むエコノミクス(伊藤秀史、有斐閣) 3. 伝わる・揺さぶる! 文章を書く(山田ズーニー、PHP新書) 4. 日のエクイティ・ファイナンス(鈴木健嗣、中央経済社) 5. 実証分析入門 データから「因果関係」を読み解く作法(森田

    エコノミスト・崔真淑さんが選んだ「はたらくを考える本」 投資も仕事も、最後は誠実な人が笑う|好書好日
    toya
    toya 2021/04/04
  • 「独学大全」読書猿さんインタビュー 学ぶとは、生い立ちや境遇から自由になる最後の砦|好書好日

    文:篠原諄也 絵:塩川いづみ 読書猿(どくしょ・ざる) ブログ「読書猿 Classic: between/beyond readers」主宰。1997年からメルマガを始め、2008年にブログ「読書猿Classic」を開設。ギリシャ時代の古典から最新の論文、個人のTwitterの投稿まで、先人たちが残してきたありとあらゆる知を「独学者の道具箱」「語学の道具箱」「探しものの道具箱」などのカテゴリーにまとめ、独自の視点で紹介。著書に『アイデア大全』『問題解決大全』(共にフォレスト出版)。「大全」のタイトルは、トマス・アクィナスの『神学大全』(Summa Theologiae)のように、当該分野の知識全体を注釈し、総合的に組織した上で、初学者が学ぶことができる書物となることを願ってつけたという。 何度も失敗してつまずいた蓄積 ――正体不明で博覧強記の読書猿さんですが、一体何者なのでしょう? 一応、

    「独学大全」読書猿さんインタビュー 学ぶとは、生い立ちや境遇から自由になる最後の砦|好書好日
    toya
    toya 2021/01/08
  • コウケンテツさん「本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ」インタビュー 簡単レシピの時代、男性料理家の使命とは|好書好日

    コウケンテツ 1974年生まれ。大阪府出身。料理研究家である母・李映林主催の「eirin’s kitchen」でアシスタントを経験後、2006年に独立。旬の素材を生かした簡単でヘルシーなメニューを提案し、テレビや雑誌、講演会など多方面で活躍中。新刊『アジアの台所に立つとすべてがゆるされる気がした』(新泉社)が発売中。プライベートでは3児の父親として日々子育てに奮闘中。 公式Twitter @kohkentetsu14公式Instagram公式YouTubeチャンネル 音を言うと、もう毎日しんどい ――これまで多くのレシピを出版されていらっしゃいますが、作が初めてのエッセイになりますね。書こうと思ったきっかけがあったのでしょうか。 僕は3人子供がいるのですが、周りのママやパパのお話を聞いていると、みんな「どんなご飯を作るのか」ということが問題ではなく、毎日のごはん作りに追い詰められてい

    コウケンテツさん「本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ」インタビュー 簡単レシピの時代、男性料理家の使命とは|好書好日
    toya
    toya 2020/11/10
  • 「台風一過」の植本一子さんインタビュー 「一番大切なのは私が元気で精神的にも安定していること」|好書好日

    一子(うえもと・いちこ) 1984年、広島生まれ。写真家、作家。2003年にキヤノン写真新世紀で荒木経惟から優秀賞を受賞。著書に『働けECDーわたしの育児混沌記』『かなわない』『家族最後の日』『降伏の記録』『フェルメール』など。 自分の中で流れている時間、その瞬間の感覚を大切にした ――このは日記形式になっていますが、一冊のとしてまとめるためにどのような調整をしたんですか? にするためにつじつまを合わせるような調整は特にしませんでした。文章的に気になるところは直しましたけど。このは雑誌「文藝」の連載「24時間365日」と「トーチweb」の連載「行けたら行きます 15~20」をくっつけたものなんです。もともと編集さんからは「私の中で流れている時間を大切にしてほしい」と言われていました。一日ごとの特異性、例えば昨日「嫌い!」と思ったことが今日は「好き」となっても良いというか。誰しも

    「台風一過」の植本一子さんインタビュー 「一番大切なのは私が元気で精神的にも安定していること」|好書好日
    toya
    toya 2020/07/05
  • 「育ちすぎたタケノコでメンマを作ってみた。」玉置標本さんと河原をゆく 採集できた食べ物は・・・?|好書好日

    文:加賀直樹、写真:加藤梢 玉置標(たまおき・ひょうほん) 1976年、埼玉県生まれ。大学時代を山形県で過ごし、東京のウェブ制作会社に勤めた後、30歳でフリーライターに転身。趣味は自然の中や家庭菜園からの物調達全般で、採ったり育てたりした材の記録を「標」している。最近は昭和の家庭用製麺機を使った麺づくりが趣味で、同人誌趣味の製麺」シリーズの編集長を務める。 まずは桑の実(マルベリー)を採集、実 ――今にも雨の降り出しそうな空。降られなきゃ良いけれど……。川べりに到着しました。鳥が鳴いています。土手には、約3メートルの大木が。何の木だろう。 これは桑の木です。そしてこれが桑の実。2センチぐらいの大きさで、真っ黒になっていますよね。これぐらい真っ黒に色が変われば美味しいんです。 ――どんな味がするんだろう。 べてみます? ――そのまま生でべちゃうんですか。 ちょっとザルを持って

    「育ちすぎたタケノコでメンマを作ってみた。」玉置標本さんと河原をゆく 採集できた食べ物は・・・?|好書好日
    toya
    toya 2020/07/03
  • 【編集者座談会】人文書担当編集者たちが語る「ヒット本の裏側とバズらせ方と下心」|じんぶん堂

    記事:じんぶん堂企画室 左から:麻田江里子さん(KADOKAWA)、柴山浩紀さん(筑摩書房)、竹田純さん(柏書房) 書籍情報はこちら 複数のリリースを用意して「協力者を一人でも増やす」 KADOKAWAの麻田江里子さんが取り上げたのは『ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考』(古田徹也著)。角川選書「シリーズ世界の思想」の中の1冊だ。「(担当する角川選書と角川ソフィア文庫は)場合によっては50年ぐらい同じものを売るジャンル。基の作品を整えて、シリーズものを展開できるようにすること、そして、やさしい一流の解説、長く読まれる最新の研究を扱うという基方針」があったという。 角川ソフィア文庫の「ビギナーズ・クラシックス」では「日」や「中国」の古典や思想は取り上げてきたものの、「西洋」をきちんとフォローできておらず、長年の“編集部の課題”だったそう。そこで、ちょうどレーベルの新シリーズを模索してい

    【編集者座談会】人文書担当編集者たちが語る「ヒット本の裏側とバズらせ方と下心」|じんぶん堂
    toya
    toya 2020/03/09
  • 「レンタルなんもしない人」さんは何をしてきたのか Twitterの活動記録が本に|好書好日

    文:加賀直樹 写真:斉藤順子 レンタルなんもしない人 名・森祥司。1983年生まれ。既婚、1男あり。大阪大学大学院を卒業後、数学の教材執筆や編集などの仕事をしつつ、コピーライターを目指すも、方向性の違いに気づき、いずれからも撤退。「働くことが向いていない」と判明した現在は、「レンタルなんもしない人」のサービスに専従。 ――「レンタルさん」とお呼びしましょうか。NHK「ドキュメント72時間」では、密着企画まで放送されていましたね。依頼はさまざま。「引っ越しを見送って」「離婚届の提出に立ち会って」「就活中の私に『大丈夫、きみならできる』と返信して」。そんな依頼に応えては、「なんもしない」で帰ってくるまでの感想をツイートし、15万人ものフォロワーが見守り続けていますね。 ありがとうございます。 ――そもそも最初のツイートには、こんな一節もありました。「ごく簡単なうけこたえ以外 なんもできかね

    「レンタルなんもしない人」さんは何をしてきたのか Twitterの活動記録が本に|好書好日
    toya
    toya 2019/05/22
  • コラム別に読む : 学術書の編集者 橘宗吾さん - 石田祐樹 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■大事なことをつなげていく 学術書と聞くと、単に学者の論文を集めた、と思う人もいるだろう。でも、まず編集者にアイデアがあり、書き手を探し、できるもある。 日が開国した時、欧米だけでなく、中国系の商人もたくさんやってきた。それが日の経済史に衝撃を与えた——という論文を読んだ名古屋大学出版会の編集者・橘さんは、「アジアからの衝撃は、文学では?」と考え、書き手を探し始めた。数年を経て、たどり着いたのが、当時、奈良女子大にいた中国文学者の齋藤希史(まれし)さんだ。「初めてお会いした時から、百年の知己に会ったようでした」 齋藤さんが東京大へ移ったあとも、なかなかの形は見えなかった。だが、「アジアからの影響」ではなく、「日中国の相互作用」と考え方を変えたら、目次ができて『漢文脈の近代 清末=明治の文学圏』(名古屋大学出版会)が生まれた。発端の論文から十数年。橘さんは言う。 「自分がこれは

    コラム別に読む : 学術書の編集者 橘宗吾さん - 石田祐樹 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • asahi.com(朝日新聞社):アラーキー 愛猫チロを語る「愛する者を失うということ」 - ひと・流行・話題 - BOOK

    アラーキー 愛チロを語る「愛する者を失うということ」2010年7月7日 天才アラーキーこと、写真家の荒木経惟(のぶよし)さん(70)が飼っていたチロは、写真集『愛(いと)しのチロ』などを通し、広く知られただった。今年3月2日に、人間なら100歳を超えるかという22歳で大往生。1990年にの陽子さんががんで早世した際も、ともに乗り越えた仲だった。自身も一昨年に前立腺がんが見つかった荒木さんが、現在の心境を語った。 ◇ なんだかんだ言って、女の人もいっぱい撮ってきたけど、ちゃんと気持ちが入って一番シャッターを押したのは、チロちゃんだったな。 ずっとさあ、そばにいるんだもん。俺(おれ)の場合、身近で愛(いと)おしいものを撮るから。最高の被写体だったな。 はそんなに好きじゃなかったんだ。でもヨーコが好きでね。ある日、埼玉の春日部のおばあちゃんの家から、子を連れてきちゃった。寝ころんで転が

  • 本の記事 : 隠れキリシタン、意外な素顔 長崎純心大教授、現地訪ねて新説 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    徳川幕府などの禁教政策によって300年近く弾圧され、潜伏を余儀なくされた日のキリスト教徒たち。「隠れキリシタン」とも呼ばれる彼らの信仰は、キリスト教とは全く異なる「土着信仰」になっていた――。長崎純心大の宮崎賢太郎教授(宗教学)が、『カクレキリシタンの実像』(吉川弘文館)でこんな説を唱えた。隠れキリシタンは、キリスト教徒ではないのか? 宮崎教授は1986年以来、隠れキリシタンが暮らす長崎県生月島(いきつきしま)や熊県天草などを訪れ、「信仰の姿をじかに確かめてきた」。その結果、分かったのは「表面的にはキリスト教に由来する部分もあるが、中身は完全に日的である」ということだ。 たとえば祈祷(きとう)文に相当する「オラショ」。宣教師の祈りが原型だが、長い間に呪文化し、「中身は、ほとんど理解されていない」という。 実際、口伝えで伝わってきたオラショを大正~昭和初期に文章化した際には、「デウス(

    本の記事 : 隠れキリシタン、意外な素顔 長崎純心大教授、現地訪ねて新説 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • コラム別に読む : 蟹と彼と私 荻野アンナさん - 堀田あゆみ | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    toya
    toya 2014/04/01
  • 本の記事 : 壇蜜表紙のヌード特集 発売即ネット書店完売 「アサヒカメラ」 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    壇蜜さんのヌード表紙で話題となった写真月刊誌「アサヒカメラ」7月号(朝日新聞出版発行)が、20日の発売から5日目にネット書店で完売した。発売前からネット予約が好調で、21日にブック・アサヒ・コムが撮影の様子を紹介してからアマゾンジャパンで火がつき、24日午後には「アサヒカメラ」初となる完売を達成した。30日に雑誌としては異例となるアマゾンへの再入荷で在庫が復活。ネットで買うなら今だ。 ■7月号のヌード特集紹介記事はこちらから(別写真あり) アサヒカメラは毎年7月号にヌード特集を組むのが恒例で、これが一年で最も売れる。今年は48ページの特集の目玉が壇蜜さんで、男性写真家ZIGENさんが撮影した3600枚の写真から、表紙と12ページを厳選した。グラビアアイドルとしては決して若いとはいえない32歳のしっとり肌が、グラビア雑誌とは一線を画した老舗誌のテイストとマッチした。 「アサヒカメラ」の読者層

    本の記事 : 壇蜜表紙のヌード特集 発売即ネット書店完売 「アサヒカメラ」 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 本の記事 : 〈本の舞台裏〉アニメに導かれて - 上原佳久 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    「紙のを読みなよ。」。帯にそんなコピーが躍る文庫が売れている。いずれも発行から時を経たSFやミステリーの名作だが、人気アニメの作中に登場したことで、若い読者の注目を集めている。 早川書房から出ているフィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』、ウィリアム・ギブスン『ニューロマンサー』、ギャビン・ライアル『深夜プラス1』、ジョージ・オーウェル『一九八四年(新訳版)』の4点。 フジテレビなどで3月まで放送されたアニメ「サイコパス」の中で、言及されたり背景に映り込んだりした。アニメは100年後の未来が舞台だが、登場人物の一人は昔ながらの紙の書籍を偏愛。「紙のを買いなよ」と口にする。 このアニメのファンの一人、紀伊国屋書店新宿店の書店員平原未来さん(27)が2月、作中で紹介されたに手書きのPOPを付けたところ、売れ行き好調。版元の早川書房が注目し、アニメの登場人物をあし

    本の記事 : 〈本の舞台裏〉アニメに導かれて - 上原佳久 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    toya
    toya 2013/05/10
  • インタビュー : 自殺を探り生き方を探る 平野啓一郎の新刊 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    人はなぜ自ら命を絶つのか。作家平野啓一郎が、長編『空白を満たしなさい』(講談社)で「自殺」問題に正面から取り組んだ。日では昨年、2万7766人もが自殺した。今の時代をどう生きるのか、生きづらさにどう対処するのか、一つの提案がここにある。 「つらいことや悪いことが重なって自殺すると思われるが、生活が充実していても一流企業の社員でも自殺することがある。誰にでも起こりうることだ。根性がないからと言われることにも反発があった」 物語の舞台は、死者が生き返ったニュースが相次ぐ現代。主人公はその「復生者」のひとり土屋徹生、36歳で、3年前に自殺していた。を愛し、息子も生まれ、仕事も苦労した企画が軌道にのりかけていた時で、自他共に「幸せ」と認める状態だった。なのに、なぜ? 徹生は、自分は殺されたと思い込み、「空白」となっている死の直前の記憶をたどっていく。 自殺対策のNPOなどに取材し、リストカット

    インタビュー : 自殺を探り生き方を探る 平野啓一郎の新刊 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    toya
    toya 2013/01/31