新型コロナウイルスの感染拡大に伴う小中学校、高校の一斉休校を受け、県内の図書館で、自治体ごとに運営方法が分かれている。感染防止対策を講じて開館するところと、対応できないとして臨時休館したところがあるためだ。休館を決めた図書館からは「苦渋の決断だ」という声が漏れる。 (山中正義) 臨時休校開始後も開館する熱海市立図書館。四日午前、児童書があるフロアには数人の子どもと保護者の姿があった。「学校に行けないのはつまらない。せめて図書館が開いていて良かった」。小学五年生の女児(11)は机に本を積み上げ、読書にふけっていた。母親(51)も「人が多いと不安もあるけど、今日はすいていて良かった。時間を使う一つの手段としてありがたい」と話した。 休校中は自宅学習が原則。だが同図書館は読書を推進する学校からの要望もあり、子どもへの貸し出しを続けている。子どもだけでの来館も受け付けるが、館内に長時間滞在していれ
「新幹線電車図書館」の愛称で親しまれていた昭島市の市民図書館つつじが丘分室が一日、開館最終日を迎え、二十八年の歴史を閉じた。本物の新幹線車両を活用した施設で、近くに新しい図書館がオープンするのに伴い閉館が決定。当初は今月二十七日まで開館する予定だったが、新型コロナウイルス対策のため前倒しされ、来館した市民らは名残を惜しんだ。 (原田悟) 昭島市が、引退した東海道新幹線の初代「0系」の先頭車両(一九七三年製造)をJR東海から購入し、九二年に住宅団地の一角につつじが丘分室を開設した。市によると、九〇年、他市に電車の車両を使った図書館があるのを知った市民グループの要望をきっかけに、設置計画が具体化した。 後部の扉から出入りし、デッキに貸し出しと返却のカウンターがある。座席を半分ほど外して本棚を置き、児童書を中心に約一万二千冊を所蔵。残りの座席は現役時代のままで、座って本を読める読書スペースになっ
一九八三年に文芸書を中心にスタートしたブロンズ新社は、現在、最も元気のある児童書出版社のひとつとして注目されています。子ども向けの本を初めて出したのは九〇年のこと。五味太郎氏による「らくがき絵本 五味太郎50%」でした。三百六十八ページという分厚さで、言葉遊びや迷路など書き込みをして遊べるという画期的な絵本。現代表取締役の若月真知子さんが、ニューヨークの書店で見かけた本から思いついたものでした。 以降、「児童書出版では後発なので著者に依頼するときは必ず企画を用意していく」という方針のもと、興味を抱いた作家へ果敢にアプローチ。次々とヒット作を生み出す、児童書出版社となりました。 二〇一三年からは「ブロンズ新社書店大賞」を実施。これは版元が書店員さんを表彰する業界初のもの。「ディスプレーを工夫し、本当に力を入れてうちの本を売ってくださっていることをSNSで発見して感動しました。そんな書店さんに
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、都は26日、個人による都立スポーツ施設の利用を3月15日まで中止すると発表した。検査・医療体制の拡充など、感染拡大防止に向けて今後3週間集中的に取り組む対策についても公表した。 (岡本太) 個人利用を中止するのは、武蔵野の森総合スポーツプラザ(調布市)と障害者総合スポーツセンター(北区)、多摩障害者スポーツセンター(国立市)のトレーニングルームと屋内プール。駒沢オリンピック公園総合運動場(世田谷区)と東京武道館(足立区)はトレーニングルーム、東京辰巳国際水泳場(江東区)は屋内プールの個人利用を中止する。利用中止の期間は延長される可能性がある。
江戸周辺と三浦半島などを描いた試作品2枚を披露する渡辺一郎さん(右から2人目)ら=19日、東京都江東区で 江戸時代の測量家、伊能忠敬(いのうただたか)(一七四五~一八一八)が作成し、国内外に残された地図の写しをデジタル技術を使って統合し、よみがえらせる試みを、伊能図を研究する民間グループが始めた。原本は焼失し、写しは描き手によって食い違いがある。グループ代表の渡辺一郎さん(90)=東京都中央区=は「十年はかかるだろうが、現代の技術を駆使して決定版を作り上げたい」と話している。 (梅野光春) 作成するのは、忠敬が全国を二百十四枚に分けて描いた縮尺三万六千分の一の「大図」。渡辺さんは二〇〇一年に米国議会図書館で発見した大図二百七枚を土台に、国会図書館や海上保安庁などが所蔵する写しなどを参照し、海岸線の不自然さや地名の相違を検討してパソコン上で作る。
中央区は、2022年度の開業を目指す新図書館の運営を民間に任せるため、2月下旬から始まる区議会に条例改正案を提出する構えだが、民営化に反対する区民は31日、「利用者の求めで資料や書籍を職員が探すレファレンスサービスが低下する」などとする請願を区議会に提出した。 (梅野光春) 新図書館「本の森ちゅうおう(仮称)」は、同区新富一の都施設跡地に着工。地上六階、地下一階で、現在の京橋図書館と、区郷土天文館「タイムドーム明石」(明石町)の郷土史部門を移転させる。多目的ホールやカフェも設ける。建設費は約六十億円。 運営は、指定管理者に選んだ民間企業に五年程度の契約で任せる方針。区教育委員会は「指定管理者に任せる自治体が増え、請け負う企業側もノウハウを積み重ねてきた。区職員の削減にもなる」とメリットを強調する。 区内では「中央区立図書館のあり方を考える会」(川口修一郎代表)が昨年十二月、区教委の方針撤回
国際的な絵本原画コンクールの入選作を集めた「2019イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」(東京新聞前橋支局など後援)が、太田市美術館・図書館で開かれている。世界各国の新進作家らの多彩な個性が光る四百点が紹介されている。十九日まで。 (池田知之) 同コンクールは、伊ボローニャで毎春開催の児童書専門の国際見本市「ボローニャ・チルドレンズ・ブックフェア」に伴い開催されている。子どものために描かれた五枚一組のイラストによる公募展で、二〇一九年は六十二カ国二千九百一人が応募し、二十七カ国七十六人が入選した。 展示されている日本人の作家は十人。ちとせちとせさんの「ごちそう」では、猫や魚などを温かな画風で表現。原画ならではの質感を間近で楽しめる。井上陽介さんの「ふたつのきもち」では、ペンギンや蛇などが鮮やかだ。
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