ブックマーク / business.nikkei.com (28)

  • 学研ホールディングス、危機抜け出し11期連続増収

    少子化で子供向けの出版事業が停滞し一時は経営難に陥ったが、事業の多角化を通じて経営再建を果たした。高齢者向け住宅などの医療福祉分野をゼロから育てたほか、eラーニングや学習塾事業も成長させ11期連続の増収に。ブランド価値や人材といった社内の資産を有効活用し、新規事業を地道に積み重ねてきた結果が花開いている。 ここは、「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」と呼ばれる賃貸住宅だ。有料老人ホームほど高度な介護サービスはいらないが、簡易な生活支援を受けながらバリアフリー住宅で安心して暮らしたい、といったニーズをつかみ、近年広がりを見せている。 このサ高住運営のパイオニアであり、ここ数年で福祉事業を急拡大させているのが、かつて子供向け教育雑誌で人気を博した学研ホールディングス(HD)だ。福祉事業に格参入したのは2004年。学習塾やグループ傘下の保育園といった子供向け施設と高齢者向け住宅を隣接させた

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    trclibgw 2021/03/01
  • 書店なき渋谷パルコに集った「本屋さん」 教養より親密さの時代

    「止まらない離れ」「街から屋が消える」……。暗い話が目立つ出版業界だが、そんな“衰退論”を覆そうとする人々がいる。顧客がに出合う場を変え、出合い方を変え、出合う意味までも根から考え直す。そこには他業界にとっても価値がある、人口減時代に生き残るマーケティングのヒントがある。 2019年11月、建て替えのために16年から休業していた東京・渋谷の商業施設、渋谷パルコがリニューアルオープンした。200弱のテナントの大部分はアパレルブランドの店舗や飲店が占めるが、6階には任天堂やカプコン、集英社「少年ジャンプ」などの公式ショップが入居し、ゲーム漫画といった日企業発のポップカルチャーを前面に押し出している。現代的なエンターテインメントを柱の一つに据えることで従来のファッションビルのイメージを覆し、「唯一無二の次世代商業施設」のコンセプトを鮮明に打ち出した。 しかし、渋谷の新名所の誕生を喜

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    trclibgw 2020/04/23
  • 「本を置いたら客層が変わった」 静かに広がる“配本のない書店”

    「止まらない離れ」「街から屋が消える」……。暗い話が目立つ出版業界だが、そんな“衰退論”を覆そうとする人々がいる。顧客がに出合う場を変え、出合い方を変え、出合う意味までも根から考え直す。そこには他業界にとっても価値がある、人口減時代に生き残るマーケティングのヒントがある。 2020年1月31日~2月1日の2日間、東京・二子玉川駅直結の商業ビルに挟まれた半屋外広場「二子玉川ライズ ガレリア」が、大勢の人でごった返した。建物の間を冷たい風が吹き抜ける中にもかかわらず、来場者は昼から夜まで途絶えない。目当てにしているのは、その場に集まった40店の「屋」だ。 このイベント「二子玉川 屋博」は、二子玉川の蔦屋家電を中心とする実行委員会が、独自の選書や販売の工夫で知られる全国の書店の協力を経て初めて実現したもの。出店者はブックオフコーポレーションが展開する「青山ブックセンター」のような有名

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    trclibgw 2020/03/16
  • 「書店・出版社の敵」は誤解、広がる書籍の要約サービス

    「書店・出版社の敵」は誤解、広がる書籍の要約サービス
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    trclibgw 2019/12/26
  • 日販、入場料を取る書店が大入り「本はまだ売れる」

    出版市場の縮小で苦しむ取次の日販が、これまでにないような書店づくりに力を入れている。放っておけば書店も取次も衰退は免れない。ネット全盛の時代、リアル店舗の意味はどこにあるのだろうか。日人が失いかけた読書の習慣を、再び呼び覚ますための取り組みが始まっている。 日販グループが手掛ける書店「文喫」は、入場料が必要(右下)。読書仕事で5~6時間程度過ごす人も多い。混み合わないようにするため、入場規制をかけることもある(写真=的野 弘路) 東京都心の六木交差点から100mの場所にある「文喫」は入場料を取る珍しい形態の書店だ。平日1500円で土日祝日は1800円。12月初旬の週末に訪れると、20~30代の若者を中心とした入場者が、コーヒーを飲みながらを読んだり、店内の書籍を参照しながらパソコンで資料作りをしたりしていた。図書館か勉強スペースのようにもみえるが、退場時には多くの人が何冊ものを購

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    trclibgw 2019/12/23
  • ウェブの自社開発を捨てた月刊「文藝春秋」、責任者は31歳

    文藝春秋は11月7日、総合月刊誌「文藝春秋」のオンライン定期購読サービス「文藝春秋digital」を、メディアプラットフォームである「note」を利用して同日から開始したと発表した。メディアでは常識とされてきたウェブサイトの自社開発を捨て、外部プラットフォームを利用したコンテンツ配信に舵(かじ)を切る。 noteはピースオブケイクが運営するオンライン上のサービスで、クリエーターが文章や音声などを自由に投稿できる。2014年にサービスを開始し、月間アクティブユーザーは2000万人に達した(2019年9月時点)。 文藝春秋は法人向けプランである「note pro」を利用する。同社はピースオブケイクに対してnote proの月額利用料5万円(税抜き)とnote活用におけるコンサルティングフィーを支払う(金額は非公表)。 月刊「文藝春秋」のほぼ全ての記事をnoteで原則有料で配信する。記事1当た

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    trclibgw 2019/11/08
  • 2019年上半期のベストビジネス書に『FACTFULNESS』

    2019年上半期のベストビジネス書に『FACTFULNESS』
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    trclibgw 2019/09/02
  • リアル書店は倒れるのみか 文教堂、ADR申請へ

    書店チェーンの文教堂グループホールディングスは6月28日、私的整理の一種である事業再生ADRの利用を申請し、受理されたと発表した。理由については「ネット通販やデジタルコンテンツの普及により書籍の市場規模は縮小傾向が続いていたため」(文教堂)としている。 同社は1898年に創業し、全国に161店(2018年8月時点)を展開するなど中規模の書店チェーンだ。2018年8月期の売上高は前年同期比8.5%減の273億円、営業利益は約5億円の赤字。同期末時点では債務超過の状態に陥っていた。 これまでにも資の強化策は打ち出してきた。10年には大日印刷(DNP)を引受先とする第三者割当増資を実施し、その後、DNPの連結子会社となった。だがDNPが出版取次の日販に株式の一部を売却。いずれにしろ、文教堂の経営に関して抜的な改善にはつながらなかったようだ。 19年8月末までに債務超過が解消されなければ原則

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    trclibgw 2019/07/03
  • 日本では、本にすら触れられない人が増えている

    鳥取県米子市の今井書店グループを、5代目経営者として従兄弟と3人で経営してきましたが、2018年1月、当時41歳だった現社長に経営を託しました。今井書店は、シーボルトが開いた長崎の鳴滝塾で学んだ医師、今井兼文が1872年に開業したのがルーツです。初代は長崎に世界を見て「これからは教育が大事になる」と思い、私塾も開いていました。 私は長男で、家業を継ぐという周囲の期待を自覚してはいましたが、すんなり継いだわけではありません。早稲田大学に学び体験を重ねるうち、さらに学びたいと思うようになり、新聞配達や家庭教師をして費用をため、大学院進学の準備をしていました。 ところが1965年、当時父が今井書店とは別に社長を務めていた教科書販売会社の、鳥取市の取引先が破綻しました。このままでは子供たちに教科書が届かないかもしれないから、手伝ってもらえないか──。上京してきた両親にこう説得されました。応じて帰郷

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    trclibgw 2019/05/13
  • 「書店は、余裕で生き残れる」

    続きを読む 自らコンテンツをつくれる書店に その言葉の通り、天狼院書店が開催するイベントは、「学び」をテーマとしたものが多い。ものを学ぶ手段は書籍だけではない。人に直接教わる体験も書店の商品だというわけだ。三浦代表をはじめとするスタッフが文章執筆の極意を教える「ライティング・ゼミ」や、プロのカメラマンによる写真教室「フォト部」など、朝と夜に開催されるイベントが活況を呈している。なかでも「ライティング・ゼミ」は、これまでに3500人以上が受講したという。 自らコンテンツをつくれる書店に 書店がイベントを開催する利点としては、集客や知名度向上はもちろん、イベント参加費や飲代といった売り上げにより、利益率を上げられることが大きい。その利益を設備投資に投入することで、天狼院書店は2013年の開業から短期間で全国5店舗に拡大した。「今後の出店についても、全国から引き合いがある」と三浦代表は語る。

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    trclibgw 2018/09/04
  • 次はペットや靴? 本屋を続けるための策

    前回、「東京ミッドタウン日比谷」にメガネ店や理容店、居酒屋など8業種を複合させた「HIBIYA CENTRAL MARKET(ヒビヤ セントラル マーケット)」を開業した老舗書店、有隣堂(横浜市)の松信裕社長に、その経緯をつまびらかにしてもらった。後編では、開業後の運営状況、さらにその次、書店を続けていくには何が必要なのか聞いた。前編はこちら ヒビヤ セントラル マーケットの立ち上がりはいかがですか。 松信:絶好調です。初日の売り上げは開店景気もあって400万円ほどになりました。その後も毎日、売り上げ目標をクリアしています。 私は飲店の利益率が高いことは知ってはいたのですが、改めて目の当たりにすると、やはりすごいなと思います。それから、なぜ婦人服を売る店が多くあるのかも分かりました。やはり利益率が高いんですね。ファッションの販売に携わっている人たちは「松信さん、ファッションってそんなに甘

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    trclibgw 2018/07/17
  • 本屋を続けるため“書店の再定義”に挑む

    1909(明治42)年創業の老舗書店、有隣堂(横浜市)が、3月開業の「東京ミッドタウン日比谷」にメガネ店や理容店、居酒屋など8業種(9店舗)を複合させた「HIBIYA CENTRAL MARKET(ヒビヤ セントラル マーケット)」を開業し注目されている。創業時から、経営の多角化や店舗の複合化を進めてきた同社だが、出版不況が叫ばれる中、今後、どのような事業を展開し、店舗をつくっていくのか。6代目社長の松信裕氏に聞いた。 今でこそ書店で文具も買え、カフェが併設されている店舗も珍しくなくなりました。有隣堂はかなり以前から事業の多角化や店舗の複合化に取り組んでいますね。 松信:有隣堂の創業地は横浜の伊勢佐木町で、今も同じ場所に店があります。既に大正期にカフェもあって、そこにあったステージでイベントも開催していたそうです。創業者である祖父が、新しもの好きだったんですね。店が1959年に今の建物

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    trclibgw 2018/07/10
  • トーハン社長が読み解く『トヨタ物語』(後編):日経ビジネス電子版

    出版物取次販売を手掛けるトーハン社長の藤井武彦氏は新刊『トヨタ物語』を読んで『トヨタ生産方式』発売時のエピソードに目を留め、出版流通のカイゼンに思いを馳せる。藤井流の読み解き方を『トヨタ物語』の担当編集Sが聞く。その後編。 ■重版出来!『トヨタ物語』 トヨタはなぜ強いのか――その質に迫る巨編ノンフィクション。日経ビジネス連載「トヨタ生産方式を作った男たち」に書下ろしの新章などを加えた圧巻の408ページ、ついに刊行。早くも4刷。日経BP社刊 藤井 武彦(ふじい・たけひこ) トーハン社長/1941年、島根県出身。63年、中央大学法学部卒業後、三和銀行(現・三菱UFJ銀行)入行。94年、トーハン入社。同年、取締役業務改革推進室長、95年、常務取締役経営計画部長兼財務・システム担当、96年、専務取締役経営計画部長・業務改革推進室長兼財務・システム担当、97年、取締役副社長、2006年、取締役

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    trclibgw 2018/06/13
  • トーハン社長が読み解く『トヨタ物語』(前編):日経ビジネス電子版

    出版物取次販売を手掛けるトーハン社長の藤井武彦氏は新刊『トヨタ物語』を読んで「1978年のフォード工場」を思い出した。そしてトヨタ生産方式の強さを再認識し、自らの改革への思いを重ねる。藤井流の読み解き方を『トヨタ物語』の担当編集Sが聞く。その前編。 ■重版出来!『トヨタ物語』 トヨタはなぜ強いのか――その質に迫る巨編ノンフィクション。日経ビジネス連載「トヨタ生産方式を作った男たち」に書下ろしの新章などを加えた圧巻の408ページ、ついに刊行。早くも4刷。日経BP社刊 とある会合で藤井さんの講演を拝聴していたら、突然「『トヨタ物語』は素晴らしいだ」とお取り上げいただいて、驚くやら嬉しいやらで早速、取材にお邪魔した次第です。そもそも『トヨタ物語』を読むきっかけはどのようなものでしたか? 藤井:『日経ビジネス』を定期購読していて、このの元になった連載「トヨタ生産方式を作った男たち」を時折、拾

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    trclibgw 2018/06/13
  • 誰でも作家気分、ユニーク市営書店で町を活性化

    地域に書店が1軒もない「書店ゼロ自治体」は、自治体・行政区の2割強に上り、4年前より1割増加。書店の数も全国的に減少を続け、2000年比で4割強も減少しています。 そうした「離れ」の中、を核に地域活性化を進め、成果を上げているのが青森県八戸市。かつては中心市街地の通行量の減少率が全国一となったものの、文化観光交流の複合拠点「八戸ポータルミュージアムはっち」等の事業によって、中心市街地全体の通行量を31%増加させるなど先進的取り組みで成功を収めてきました。 そして2016年12月に市直営の「八戸ブックセンター」をオープン。開設1カ月で3万2986人が来館、2017年5月末までの来館者は当初目標を大きく超える10万人を突破し話題を呼びました。 八戸ブックセンターは、市長が政策公約に掲げる「のまち八戸」の推進拠点。に関する新たな公共サービスで市民の豊かな想像力や思考力をはぐくみ、文化の香

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    trclibgw 2018/04/12
  • 「答えはすべて地元の書店にある」

    最先端の経営学の世界では、ファミリービジネスの強さが評価されている――。早稲田大学ビジネススクール准教授の入山章栄さんに前回、そんなお話を聞きました。 うれしい事実ですが、私には「入山さんをはじめ経営学者の皆さんは、同族企業を買いかぶりすぎていないか」という、懐疑的な気持ちも湧きました。 同族企業の創業家一族は、えてして勉強を怠りがちで、そのために会社の発展を阻害してはいないだろうか。今回は、そんな私の問題意識を率直にぶつけてみました。(星野佳路) (前回の記事はこちら) 星野:日のファミリービジネスの後継者は、経営学のをもっと読むべきだと思うのです。 なぜなら「答えはすべて長野の佐久の書店にある」。 これは私の経営の持論です。 入山:どういうことでしょう。 星野:地方などの中小企業経営者は皆、似たような問題で何年もあれこれ悩んでいる割には、仲間内でぼやくばかりで、書物に答えを求める人

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    trclibgw 2018/03/26
  • キンコン西野「産業がスナックする」

    の全ページ無料公開やビジネス書の図書館への寄贈など、奇抜なマーケティングで注目を集める西野亮廣氏。絵『えんとつ町のプペル』は発行部数30万部を超え、ビジネス書『革命のファンファーレ』も同10万部を突破した同氏が、2018年の世相を読み明かす。 2018年はエンタメにしたって、飲にしたって、何でもお客さんがお金を払って作り手になる現象が増えると思います。僕がいろんなことを相談してる友達たちは、こういう現象を「スナックする」とか「スナックさせる」って呼んでます。 スナックに行くお客さんは、お酒のクオリティーやおいしいツマミを求めてるわけじゃない。ママもすごい働くわけでもない。お客さんはコミュニケーションの場を求めている。だからママに「そこ片付けときや」とか言われて、お金払ってるのに働いたりしちゃう。こういうスナックのようなモノが面白がられるだろうな。 なんでスナックさせるかって、お客さ

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    trclibgw 2017/12/20
  • 中国のおしゃれ書店ブームと言論の死:日経ビジネスオンライン

    中国のおしゃれ書店ブームと言論の死:日経ビジネスオンライン
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    trclibgw 2017/12/15
  • アマゾンの物流を担う新興勢力の素顔

    ヤマト運輸が、当日配送を縮小・撤退する方向で荷主と交渉を進めている。一方、最大荷主のアマゾンジャパンは、当日や1時間以内といったスピード配送を追求。その動きを商機ととらえる新興勢力が台頭しているが、持続性に危うさもある。(日経ビジネス2017年7月24日号 46~50ページより転載) 7月上旬、東京・尾山台のアマゾンジャパンの配送センターでは、様々な会社のロゴが入った軽車両が出入りしていた。ここは同社が有料の「アマゾンプライム」の会員向けに、最短1時間以内というスピード配送を提供する「プライムナウ」の専用拠点だ。ここから荷物を運んでいるのは、宅配最大手ヤマト運輸ではない。アマゾンが独自に委託する地域限定の配送業者だ。 近所に住む初老の男性は、「春にヤマトが当日配送を見直す話が報道された頃から、クルマの動きが活発になっているようだ」と話す。

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    trclibgw 2017/09/22
  • 図書館よ永遠なれ

    スタジアムでサッカーを見る楽しさの半分以上は、サッカーそのものとは別のところにある。 観戦の醍醐味について述べるなら、ディフェンスラインの駆け引きや、サイドチェンジのパスの軌跡が、スタジアムの座席からでないと真価の見えにくい技巧である一方で、ドリブル突破の際の細かいステップワークや密集の中での選手同士のボディコンタクトの詳細は、テレビ画面を通してでないと把握できない。それゆえ、競技としてのサッカーの全貌をあますところなく堪能するためには、スタジアムでゲームをひと通り見た後に、帰宅後、あらためて録画を確認する必要がある。 ただ、競技としてのサッカーを観戦することとは別に、スタジアムには、「共同性」の魔法がある。 別の言い方で言えば、大勢の人間と同じ場所で同じ偶発事件を注視する共同体験の一回性が、半ば群棲動物であるわれわれを陶酔させるということだ。 同じプレーに歓声をあげ、得点に跳び上がり、パ

    図書館よ永遠なれ
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    trclibgw 2017/08/25