少子化で子供向けの出版事業が停滞し一時は経営難に陥ったが、事業の多角化を通じて経営再建を果たした。高齢者向け住宅などの医療福祉分野をゼロから育てたほか、eラーニングや学習塾事業も成長させ11期連続の増収に。ブランド価値や人材といった社内の資産を有効活用し、新規事業を地道に積み重ねてきた結果が花開いている。 ここは、「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」と呼ばれる賃貸住宅だ。有料老人ホームほど高度な介護サービスはいらないが、簡易な生活支援を受けながらバリアフリー住宅で安心して暮らしたい、といったニーズをつかみ、近年広がりを見せている。 このサ高住運営のパイオニアであり、ここ数年で福祉事業を急拡大させているのが、かつて子供向け教育雑誌で人気を博した学研ホールディングス(HD)だ。福祉事業に本格参入したのは2004年。学習塾やグループ傘下の保育園といった子供向け施設と高齢者向け住宅を隣接させた
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